未治療の非扁平上皮非小細胞肺癌(NS-NSCLC)患者に対し、導入療法としてシスプラチン+ペメトレキセド+ベバシズマブの併用投与後、ベバシズマブとペメトレキセドによる維持療法は、ベバシズマブ単剤による維持療法と比べ、有意ではないものの全生存期間(OS)を改善する傾向が認められた。フェーズ3試験であるAVAPERL試験のOS解析の結果から示されたもので、ドイツLungenfachklinik ImmenhausenのAchim Rittmeyer氏らが、5月31日から米国シカゴで開催された第49回米国臨床腫瘍学会(ASCO2013)で発表した。

 AVAPERL試験は、未治療のNS-NSCLCを対象に、シスプラチン+ペメトレキセド+ベバシズマブ併用による導入療法後、維持療法としてベバシズマブとペメトレキセドの併用投与を行う群とベバシズマブ単独による維持療法を行う群に割り付け、無増悪生存期間(PFS)について比較検討した国際共同フェーズ3試験。これまでに、維持療法としてベバシズマブ+ペメトレキセドを併用投与した群の導入療法からのPFS中央値は10.2カ月で、ベバシズマブ単独群の6.6カ月と比べて有意に良好であることが示されている。

 AVAPERL試験の主要評価項目はPFSで、OSは副次評価項目として設定された。OSを評価するには検出力不足だったが、今回、PFSの最新の結果とOSを検討した結果について報告された。

 対象は未治療NS-NSCLC患者で、導入療法として、シスプラチン(75mg/m2)+ペメトレキセド(500mg/m2)+ベバシズマブ(7.5mg/kg)を3週間おきに4サイクル投与。完全寛解(CR)または部分寛解(PR)または病勢安定(SD)と判定された患者253人に維持療法を実施した。維持療法として、ベバシズマブ単独投与群(7.5mg/kg、以下ベバシズマブ群、125人)もしくはベバシズマブ(7.5mg/kg)+ペメトレキセド(500mg/m2)併用群(以下、ペメトレキセド併用群、128人)に割り付け、病勢進行もしくは許容不可能な毒性が発現するまで3週間おきに投与した。

 追跡期間中央値は14.8カ月で、導入療法が終了した段階で71.9%がSD以上となった。

 PFSに関する最新の検討の結果、ランダム化からのPFS(中央値)はベバシズマブ単独群3.7カ月に対し、ペメトレキセド併用群は7.4カ月で、ハザード比0.57(95%信頼区間:0.44-0.75、p<0.0001)となった。導入療法開始時からのPFSは、ベバシズマブ単独群6.6カ月に対し、ペメトレキセド併用群は10.2カ月、ハザード比0.58(95%信頼区間:0.45-0.76、p<0.0001)となり、有意にペメトレキセド併用群で良好だった。

 ランダム化からのOS(中央値)はベバシズマブ単独群が13.2カ月に対し、ペメトレキセド併用群は17.1カ月だった(ハザード比0.87、95%信頼区間:0.63-1.21、p=0.29)。導入療法開始時からのOS(中央値)は、ベバシズマブ単独群15.9カ月に対し、ペメトレキセド併用群は19.8カ月、ハザード比0.88(95%信頼区間:0.64-1.22、p=0.32)だった。いずれもペメトレキセド併用群はベバシズマブ単独群に比べて4カ月近くOSを延長していたが、統計学的には有意ではなかった。

 安全性データについては、これまでに報告した有害事象以外で新たなものは確認されなかった。また、両群のQOLに有意差はなかった。

 Rittmeyer氏は、「未治療のNS-NSCLC患者に対し、ベバシズマブ+ペメトレキセド併用投与による維持療法は、良好な安全性プロファイルを示し、PFSを有意に改善したほか、OSの期間を延長する傾向がある」とまとめた。