転移を有する大腸癌に対してSOX(S-1/オキサリプラチン)レジメンとベバシズマブの併用療法は、mFOLFOXとベバシズマブの併用療法の代わりにファーストラインで利用できることが明らかとなった。国内で実施されたSOX+ベバシズマブ群とmFOLFOX+ベバシズマブ群を比較した無作為化フェーズ3試験SOFTの結果、無増悪生存期間(PFS)について非劣性であることが示された。5月31日から4日までシカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)で、愛知県がんセンターの高張大亮氏によって発表された。

 SOFT試験は、化学療法未治療の転移を有する大腸癌患者で、PS 0-1、臓器機能が適切な患者を対象に行われた無作為化オープンラベルフェーズ3試験。患者はmFOLFOX+ベバシズマブ群(2週間を1サイクルとして、1日目にベバシズマブ5mg/kgを投与し、その後l-ロイコボリン200mg/m2とオキサリプラチン85mg/m2を同時投与、さらにボーラスで5-FU400mg/m2投与、46時間にわたり2400mg/m2の5-FUを投与)とSOX+ベバシズマブ群(3週間を1サイクルとして1日目にベバシズマブ7.5 mg/kg、オキサリプラチン130mg/m2、2週間毎日、1日2回S-1を40から60mg投与)に割り付けられた。主要評価項目はPFSだった。

 2009年2月から2011年3月までに512人の患者が登録された。患者背景に有意な差はなかった。計画通りイベント数388超の時点でデータ解析が行われた。mFOLFOX+ベバシズマブ群の投与サイクル数中央値は12、SOX+ベバシズマブ群は8だった。

 試験の結果、PFS(ベースラインから20%上昇した時点でPDと判定)中央値はmFOLFOX+ベバシズマブ群が11.5カ月(95%信頼区間:10.7-13.2)、SOX+ベバシズマブ群は11.7カ月(同:10.7-12.9)だった。PFSの調整ハザード比は1.043(95%信頼区間:0.860-1.266)、非劣性に対するp値は0.0139で、非劣性が証明された。

 RECIST評価によるPFS中央値は、mFOLFOX+ベバシズマブ群が10.2カ月(95%信頼区間:9.5-11.3)、SOX+ベバシズマブ群は10.2カ月(同:9.4-11.1)。ハザード比は1.021(95%信頼区間:0.847-1.232)だった。全生存期間中央値はmFOLFOX+ベバシズマブ群が30.95カ月(95%信頼区間:28.6-33.1)、SOX+ベバシズマブ群は29.6カ月(同:25.8-not estimated)だった。ハザード比は1.052(95%信頼区間:0.805-1.376)。奏効率はmFOLFOX+ベバシズマブ群が62.7%、SOX+ベバシズマブ群が61.5%。

 グレード3/4の副作用は、白血球減少症がmFOLFOX+ベバシズマブ群が8.4%、SOX+ベバシズマブ群が2.4%、好中球減少症が33.7%、8.8%、食欲不振が1.2%、5.2%、下痢が2.8%、9.2%だった。