技術的に切除不能かつ/または4個超の肝転移を有する大腸癌だったが、セツキシマブと化学療法によって転移巣の切除ができた患者は、長期生存が得られる可能性が明らかとなった。多施設フェーズ2試験CELIM試験の長期観察の結果示されたもの。5月31日から6月4日までシカゴで開催されている米国臨床腫瘍学会(ASCO)で、ドイツUniversity Hospital Carl Gustav CarusのGunnar Folprecht氏によって発表された。

 CELIM試験は2004年12月から2008年3月までに、切除不能大腸癌肝転移患者を、FOLFOXレジメンとセツキシマブの併用(FOLFOX群)を行う群と、FOLFIRIレジメンとセツキシマブの併用(FOLFIRI群)を行う群に分けて行われた(最初から切除可能と判定した患者も一部含まれる)。2カ月ごとに切除可能性の評価を行った。切除可能となった患者には全員、切除が提案された。KRASとBRAFの状態はレトロスペクテイブに解析された。奏効率と切除率に関する結果は2010年に発表されている。

 今回、2012年12月時点における全生存期間(OS)、無増悪生存期間(PFS)の結果について発表された。2004年12月から2008年3月までに56人がFOLFOX群、55人がFOLFIRI群に割り付けられ、解析時点で106人についてOS、PFSの評価が可能だった。

 OS中央値は全体で35.7カ月(95%信頼区間:27.2-44.2)で、FOLFOX群は35.8カ月(同:28.1-43.6)、FOLFIRI群29.0カ月(同:16.0-41.9)、ハザード比は1.03(同:0.66-1.61)、p=0.9だった。PFS中央値は全体で10.8カ月(95%信頼区間:9.3-12.2)で、FOLFOX群は11.2カ月(同:7.2-15.3)、FOLFIRI群10.5カ月(同:8.9-12.2)、ハザード比は1.18(同:0.79-1.74)、p=0.4だった。

 R0切除ができた患者のOS中央値は53.9カ月(95%信頼区間:35.9-71.9)、PFS中央値は15.4カ月(同:11.4-19.5)、R0切除ができなかった患者のOS中央値は27.3カ月(同:21.1-33.4)、PFS中央値は8.9カ月(同:6.7-11.1)で、R0切除できた患者の方が有意に(OSはp=0.002、PFSはp<0.001)長かった。R0切除できた患者の5年生存率は46.2%(95%信頼区間:29.5-62.9)だった。