転移を有する大腸癌に対して、化学療法とベバシズマブによる導入療法の後にカペシタビンとベバシズマブを維持療法として投与することは有用であることが明らかとなった。維持療法を行った群と観察群を比較した、オランダ大腸癌グループ(DCCG)によるフェーズ3試験CAIRO3で示されたもの。5月31日から6月4日までシカゴで開催されている米国臨床腫瘍学会(ASCO)で、オランダUniversity Medical Center UtrechtのMiriam Koopman氏によって発表された。

 CAIRO-3試験は、転移巣切除術が不適で今後のオキサリプラチンの投与が適した、PS 0-1で化学療法未治療の転移を有する大腸癌患者が対象。カペシタビン、オキサリプラチン、ベバシズマブ併用療法(CAPOX-B:3週間を1サイクルとして、1日2回カペシタビン1000mg/m2を1日目から14日目、オキサリプラチンを1日目に130mg/m2、ベバシズマブを1日目に7.5mg/kg)による導入療法(6サイクル)を受け、病勢安定(SD)以上が得られた患者を、無作為に観察群(A群)と維持療法群(B群)に割り付けた。

 B群の患者には維持療法として、1日2回625mg/m2のカペシタビンの毎日投与と3週間に1回7.5mg/kgのベバシズマブ投与を行った。最初の増悪時点(PFS1)で、両群の患者ともに2回目の増悪(PFS2)が起きるまで、CAPOX-Bの投与を行った。PFS1の時点でCAPOX-Bが投与できなかった患者は、その時点をPFS2とみなした。主要評価項目はPFS2で、副次評価項目は全生存期間(OS)、2回目の増悪までの時間(TT2PD:PFS1後の治療での増悪または死亡までの時間)だった。すべての評価項目は無作為化からの時間で計算した。

 オランダの74病院で2007年5月から2012年6月までに全部で558人(A群、B群ともに279人ずつ)の患者が無作為化された。観察期間中央値は40カ月。患者の年齢中央値はA群が64歳(31-81)、B群が63歳(26-81)。男性はA群が64%、B群が66%だった。2個以上の転移のある患者はA群が54%、B群が52%だった。

 PFS1中央値はA群が4.1カ月(95%信頼区間:3.9-4.4)、B群が8.5カ月(同:6.9-10.2)で、ハザード比は0.44(同:0.36-0.53)、p<0.00001でB群が有意に長かった。調整後ハザード比は0.41、p<0.001だった。PFS1の時点でA群の患者279人のうち212人(76%)がCAPOX-Bの再導入を受けた。B群の患者279人のうち131人(47%)がCAPOX-Bの再導入を受けた。

 PFS2の中央値はA群が10.5カ月(95%信頼区間:9.3-12.3)、B群が11.8カ月(同:10.2-13.3)で、層別化ハザード比は0.81(同:0.67-0.98)、p=0.028で有意にB群が長かった。調整後ハザード比は0.77、p=0.007だった。TT2PD中央値はA群が15.0カ月、B群が19.8カ月で、ハザード比は0.67(95%信頼区間:0.55-0.81、p<0.00001)で有意にB群で長かった。調整後ハザード比は0.63、p<0.001だった。OS中央値はA群が18.2カ月、B群が21.7カ月で、ハザード比0.87(95%信頼区間:0.71-1.06)、p=0.156でB群が長かったが有意ではなかった。調整後ハザード比は0.80で、p=0.035だった。