転移を有するKRAS野生型の進行大腸癌のファーストラインとして、FOLFIRIとセツキシマブの併用はFOLFIRIとベバシズマブの併用に比べて、全生存期間(OS)を有意に延長できることが明らかとなった。ドイツで行われたフェーズ3試験、KRK-0306(FIRE-3)の結果示されたもの。5月31日から4日までシカゴで開催されている米国臨床腫瘍学会(ASCO)で、ドイツLudwig-Maximilians University of MunichのSebastian Stintzung氏によって発表された。

 FIRE-3試験は、患者を2週間ごとのFOLFIRI(Tournigand regimen)に加えて、セツキシマブを投与する群(セツキシマブ群、1日目に400mg/m2を投与しその後は毎週250mg/m2を投与)とベバシズマブを投与する群(ベバシズマブ群、2週間おきに5mg/kgを投与)に割り付けた。ITT解析の対象は少なくとも1回の治療を完了した患者とした。患者のリクルートメントは当初KRASの状態に関係なく行われていたが、途中でKRAS野生型患者に限定することとなった。患者のリクルートメントは2012年10月に完了した。主要評価項目は奏効率(ORR)だった。

 ITT解析の対象だった735人のうち、KRAS野生型患者が592人だった。この患者をセツキシマブ群297人、ベバシズマブ群295人に割り付けた。年齢中央値は64歳、男性が66%、ECOG PS0-1が患者の98%を占めていた。治療期間はセツキシマブ群が4.7カ月、ベバシズマブ群が5.3カ月だった。

 ITT解析の結果、ORRはセツキシマブ群62%、ベバシズマブ群57%、オッズ比1.249で同等だったが、測定可能な患者では、セツキシマブ群が有意に優れていた。無増悪生存期間(PFS)中央値はセツキシマブ群が10.3カ月、ベバシズマブ群が10.4カ月で、ハザード比1.04、p=0.69で差がなかったが、OSはセツキシマブ群が28.8カ月、ベバシズマブ群が25.0カ月、ハザード比0.77(95%信頼区間:0.620-0.953)、p=0.0164で有意にセツキシマブ群が優れていた。

 現在、FOLFOXとセツキシマブ、ベバシズマブの併用を比較する試験が行われている。