経口抗血管新生阻害剤でVEGFR、PDGFR、FGFR、RET、Flt3を阻害するnintedanibBIBF1120)が、ペメトレキセドとの併用で、日本人の進行再発非小細胞肺癌に有用である可能性が明らかとなった。国内で行われたフェーズ1試験で、安全性が確認され、一部の患者で抗腫瘍効果が確認された。成果は5月31日から6月4日までシカゴで開催されている米国臨床腫瘍学会(ASCO)で、大阪市立総合医療センターの駄賀晴子氏によって発表された。

 発表された結果は、フェーズ1/2試験のフェーズ1部分で、日本人患者におけるペメトレキセドとの併用の最大耐量を決定する目的で行われた。フェーズ1試験は、ファーストライン化学療法が無効となった組織学的、細胞学的に確認された3B期/4期または再発非小細胞癌(全組織型含む)患者を対象に行われた。

 患者には21日間を1サイクルとして、1日目にペメトレキセド500mg/m2と、2日目から21日目まで1日2回nintedanibが投与された。nintedanibの投与量は100mgから開始され、150mg、200mgまで増量された。投薬は、増悪か忍容不可能な毒性が発現するまで行われた。主要評価項目はMTDと安全性で、MTDの定義は用量制限毒性(DLT)の発現が33.3%未満の最高用量とした。DLTの定義はグレード3の非血液学的毒性とグレード4の血液学的毒性とした。副次評価項目は、抗腫瘍効果と薬物動態だった。

 全部で18人(男性14人)が投薬を受けた。扁平上皮癌は1人だけだった。nintedanibの投与量100mgが3人、150mgが6人、200mgが9人だった。DLTは100mg群はなし、150mg群で1人、200mgで2人に認められた。このうち2人は肝酵素上昇だった。この結果、MTDは1日2回200mgとなった。

 多く見られた副作用はGGT上昇、AST上昇、食欲減退、下痢だった。グレード3の副作用は好中球減少症(22%)、AST上昇(11%)、ALT上昇(11%)、リンパ球減少症(11%)などだった。グレード4/5の副作用はなかった。

 2人の患者(11%)で部分奏効が認められ、12人(67%)の患者で病勢安定(SD)が得られた。