切除不能IIIA/B期非小細胞肺癌(NSCLC)に対する化学放射線同時併用療法として、ペメトレキセドとシスプラチンの併用、ならびにペメトレキセドによる地固め療法は、安全に施行でき、生存率を改善することが、オープンラベル無作為化フェーズ2試験で明らかになった。米国University of Texas Southwestern Medical CenterのHak Choy氏らが、6月1日から米国Chicagoで開催された第48回米国臨床腫瘍学会(ASCO2012)で発表した。

 局所進行切除不能NSCLCに対し、化学放射線同時併用療法は標準治療となっている。フェーズ2試験のSWOG9504試験では、シスプラチン+エトポシドと放射線療法を同時併用し、ドセタキセルによる地固め療法を行った結果、2年生存率は54%であった。

 今回のフェーズ2試験は、化学療法による前治療歴がないIIIA/B期NSCLC患者98人を対象に行われた。患者を2群に分け、ペメトレキセド 500mg/m2とカルボプラチン AUC5(PCb群:46人)、もしくはペメトレキセド 500mg/m2とシスプラチン 75mg/m2(PC群:52人)を21日おきに3サイクル投与した。

 放射線療法は2Gy/日を週5日、第1日から第45日まで行った(総量64-68Gy)。また地固め療法として、ペメトレキセド 500mg/m2を21日おきに3サイクル投与した。主要評価項目は2年生存率、副次評価項目は全生存期間(OS)、無増悪期間(TTP)、奏効率、feasibility、毒性とした。

 この結果、2年生存率はPCb群では45.4%(95%信頼区間:29.5-60.0)、PC群は58.4% (同:42.6-71.3)だった。OS中央値はPCb群では18.7カ月(95%信頼区間:12.9-評価できず[NA])、PC群は27.0カ月(同:23.2- NA)だった。TTP中央値はPCb群では8.8カ月 (95%信頼区間:6.0-12.6)、PC群は13.1カ月(同:8.3-NA)だった。

 奏効率はPCb群で52.2%、このうちCRは6.5%、PRは45.7%であり、 PC群の奏効率は46.2%、CRは3.8%、PRは42.3%であった。

 3サイクルの完遂率は、PCb群でペメトレキセドもカルボプラチンも91.3%、PC群ではペメトレキセドもシスプラチンも80.8%だった。Dose IntensityはPCb群でペメトレキセドが97.4%、カルボプラチンが98.8%、PC群ではペメトレキセドが96.2%、シスプラチンが96.5%だった。

 地固め療法では、3サイクル完遂率はPCb群で92.1%、PC群で80.0%だった。Dose Intensityはそれぞれ97.0%、94.6%であり、安全に投与できることが示唆された。放射線療法では、治療中断はそれぞれ39.1%、46.2%に見られた。計画された照射量が行われたのはPCb群で56.5%、PC群は48.1%であった。

 グレード4の有害事象は、血液毒性では貧血がPCb群で0人、PC群で1人(1.9%)、好中球減少が それぞれ3人(6.5%)、2人(3.6%)、血小板減少が2人(4.3%)、1人(1.9%)であった。非血液毒性では食道炎がPCb群で0人、PC群で1人(1.9%)に見られた。治療関連死はなかった。 このため両群とも忍容性に優れているとした。

 現在、局所進行III期NSCLCに対するフェーズ3試験PROCLAIMが進行している。ペメトレキセド+シスプラチンの化学放射線同時併用療法およびペメトレキセドによる地固め療法と、エトポシド+シスプラチンの化学放射線同時併用療法および殺細胞性抗癌剤の地固め療法が比較される。