進行非小細胞肺癌(NSCLC)のファーストライン治療としてS-1とシスプラチン(SP)の併用は、ドセタキセルとシスプラチンの併用(DC)と非劣性であることが明らかとなった。両レジメンを比較したフェーズ3試験、CATS試験(TCOG001)の結果示されたもの。成果は6月1日から5日までシカゴで開催された第48回米国臨床腫瘍学会(ASCO2012)で、先端医療センター病院の片上信之氏によって発表された。

 CATS試験はステージ3Bまたは4の化学療法未治療の比較的全身状態の良いNSCLC患者を、対照群のDP群(3〜4週おきに1日目にドセタキセル60mg/m2、シスプラチン80mg/m2を投与)、試験群のSP群(4〜5週おきに1日目から21日目までS-1を80mgから120mg、8日目にシスプラチン60mg/m2を投与)に分けた。主要評価項目は全生存期間(OS)で、副次評価項目は無増悪生存期間(PFS)、増悪までの時間(TTP)、奏効率、安全性、QOLだった。

 全体で608人が登録され、SP群に303人、DP群に305人が割り付けられた。安全性評価はSP群301人、DP群297人、全解析セットはSP群301人、DP群295人で行われた。SP群の年齢中央値62歳(25-74)、DP群の年齢中央値64歳(35-74)など、患者背景に差はなかった。

 試験の結果、OS中央値はSP群が16.1カ月(95%信頼区間:14.0-18.5)、DP群が17.1カ月(同:13.7-20.3)、ハザード比1.013(96.4%信頼区間:0.837-1.227)で非劣性が証明された。PFS中央値はSP群が4.9カ月(95%信頼区間:4.4-5.3)、DP群が5.2カ月(同:4.6-5.5)で差はなかった。奏効率もSP群26.9%、DP群31.3%、疾患制御率もSP群74.1%、DP群76.4%と同等だった。後治療も両群で差がなかった。

 副作用は、グレード3/4の発熱性好中球減少症、好中球減少症、感染症、胃腸系毒性、グレード1/2の脱毛は、SP群の方が少なかった。QOLについてもSP群の方が良好な結果だった。