サイトカイン抵抗性の転移性腎細胞癌に対するaxitinib投与で、無増悪生存期間が1年、全生存期間が2.5年と、これまで報告されているチロシンキナーゼ阻害薬の成績よりも良好であることが、AXIS試験の後解析の結果から示された。6月1日から米国Chicagoで開催された第48回米国臨床腫瘍学会(ASCO2012)で、米Massachusetts General HospitalのM. Dror Michaelson氏が発表した。

 転移性腎細胞癌に対するセカンドライン治療として、axitinibとソラフェニブの有効性を評価した臨床試験であるAXIS試験において、axitinibはソラフェニブよりもPFSを延長することが示されている。

 また、フェーズ2試験では、サイトカイン治療抵抗性例に対するaxitinib投与により、PFS中央値は13.7カ月、5年生存率は20.6%であることが示されている。

 そこでMichealson氏らは今回、AXIS試験を対象に、ファーストライン治療としてサイトカイン療法を受けたグループを対象に、PFSとOSに関する検討を行った。

 AXIS試験の対象は、淡明細胞癌で、ファーストライン治療を受けて進行してしまった患者723例。そのうちファーストライン治療がインターロイキン-2(IL-2)またはインターフェロン-α(IFN-α)だったのは251例だった。

 ファーストライン治療がサイトカイン療法だったグループの患者背景は、年齢約60歳、男性が約7割で、ECOG PSが0だったのはaxitinib群、ソラフェニブ群いずれも約60%、MSKCCリスク分類でFavorableだったのはいずれも約40%、Intermediateだったのはいずれも約30%だった。

 2011年3月時点での検討の結果、ソラフェニブ群(n=125)のPFS中央値が6.6カ月だったのに対し、axitinib群(n=126)のPFS中央値は12.0カ月で、ハザード比は0.519(95%信頼区間:0.375-0.720)と有意に延長していた。

 また、ファーストライン治療として、IL-2を含むレジメンを受けたグループだけに絞って解析した結果、ソラフェニブ群(n=38)のPFS中央値は8.3カ月だったのに対し、axitinib群(n=37)のPFS中央値は15.7カ月だった。同様にファーストライン治療がIFN-α単独投与だったグループに絞って解析した結果、ソラフェニブ群(n=89)のPFS中央値は6.5カ月だったのに対し、axitinib群のPFS中央値は12.0カ月だった。

 2011年11月時点でのOSの検討の結果、ソラフェニブ群は27.8カ月(95%信頼区間:23.1-34.5)だったのに対し、axitinib群は29.4カ月(同:24.5-NE)で、axitinib群が長い傾向にあったが、有意ではなかった(ハザード比0.813、95%信頼区間:0.555-1.191、p=0.144)。

 これらの結果からMichaelson氏は、「Axitinibはサイトカイン治療抵抗性例に対してPFSは1年、OSは2.5年を示し、これまでに報告されている他のチロシンキナーゼ阻害薬の成績よりも長かった。OSについて数値としてはソラフェニブ群に対してaxitinib群は長い傾向にあったが、有意な差ではなかった。その原因として、後治療の影響が考えられた」と締めくくった。