ALK陽性非小細胞肺癌(NSCLC)に対しクリゾチニブペメトレキセドを投与することは、どちらを先に投与しても有用である可能性が明らかとなった。小規模臨床データのレトロスペクティブな解析の結果示されたもの。脳病変での再発を除く無増悪生存期間(PFS)はペメトレキセドをクリゾチニブの前に投与しても、後に投与しても有意な差はなかった。6月1日から5日にシカゴで開催されている米国臨床腫瘍学会(ASCO)で、米University of Colorado Health Sciences CenterのEmamon Berge氏によって発表された。

 Berge氏らは4期のALK陽性NSCLC患者で、ペメトレキセド、クリゾチニブ(P-C)の順番で投与を受けた患者29人と、クリゾチニブ、ペメトレキセド(C-P)の順番で投与を受けた患者9人を同定した。P-C群ではペメトレキセド単剤の投与が34%、C-P群では66%で、ペメトレキセド併用投与がP-C群で多いなど患者背景には差があった。

 解析の結果、評価可能な患者で、P-C群でペメトレキセドの奏効率は60%、クリゾチニブの奏効率は84%、C-P群でペメトレキセドの奏効率は75%、クリゾチニブの奏効率は66%だった。

 無増悪生存期間(PFS)をCox比例ハザードモデルで比較したところ、P-C群(観察期間中央値26カ月)のPFS中央値は、ペメトレキセドが6.1カ月(95%信頼区間:3.1-11.3)、クリゾチニブが17.3カ月(同:9.1-24.5)だった。C-P群(観察期間中央値27カ月)のPFS中央値は、クリゾチニブが8.4カ月(95%信頼区間:1.9-20.5)、ペメトレキセドが4.43カ月(同:0.3-9.85)だった。クリゾチニブの前にペメトレキセドを投与する場合と後で投与する場合には有意な差はなかった。ハザード比1.5206、p=0.2378だった。