早期乳癌で閉経後5年を超えた女性では、標準的な術後補助療法にゾレドロン酸を追加することで、骨以外の再発が抑制される可能性が、多施設共同フェーズ3試験のAZURE(BIG 01/04)試験の解析で明らかになった。英国University of SheffieldのRobert E. Coleman氏らが、6月1日から米国Chicagoで開催されている第48回米国臨床腫瘍学会(ASCO2012)で発表した。

 AZURE試験は、ステージII/III乳癌患者3360人を対象に、標準的な術後補助療法に対するゾレドロン酸(4mg)の上乗せ効果を検討した。標準療法単独と比較した結果、主要評価項目の無病生存期間(DFS)は改善されなかった(ハザード比0.98、p=0.79)。しかし閉経後5年を超えた女性では、浸潤性疾患のない生存期間(IDFS)と全生存期間(OS)は有意に改善したことが報告されている。

 なおDFSは、胸壁再発、局所再発、遠隔再発、再発を伴わない死亡がない生存期間と定義された。IDFSはDFSの項目に加え、同側乳房の再発、対側乳房の乳癌、新たな原発癌がない生存期間とされた。

 今回の解析では、閉経の状態と年齢による影響が調べられた。

 結果、閉経後5年を超えた女性(閉経群:1041人)ではIDFSはゾレドロン酸追加で有意に改善したが(ハザード比0.75、p=0.02)、閉経前や閉経後5年以下、閉経状態不明の女性(非閉経群:2318人)では改善しなかった(ハザード比1.15、p=0.11)。また、この2群ではIDFSに対する治療効果は有意に異なることも示された(χ2=7.91、p=0.005)。

 年齢別では、IDFSに対する治療効果は、50歳以下の女性(ハザード比1.16)と50歳超の女性(同0.85)で異なることが示された(χ2=4.18、p=0.04)。

 骨転移に対する抑制効果は、閉経群でも非閉経群でも認められなかった。一方、骨以外についてはゾレドロン酸追加で閉経群では有意に改善し(ハザード比0.70)、IDFSに対する治療効果は閉経群と非閉経群で有意に異なっていた(χ2=14.00、p<0.001)。

 また年齢別に40歳未満、40-49歳、50-59歳、60-69歳、70歳以上の群に分けると、骨以外のIDFSに対し、若年群ほど効果は見られず、年齢群で効果は異なることが示された(χ2=8.82、p=0.003)。

 ゾレドロン酸による再発抑制効果はAZURE試験を含め7つの臨床試験で検討されている。ITT解析ではDFSに対する有効性は試験によって異なっていた。しかし閉経後女性に限ると、メタ解析で有効性が示されたことから(Gregory et al., ASCO2012, No.513)、「閉経後女性におけるベネフィットは複数のデータで確認された」とした。