日本での進行胃癌に対するセカンドラインとして、イリノテカン投与はweeklyパクリタキセル投与に対して優越性を示すことができなかった。weeklyパクリタキセル投与法がセカンドラインの標準療法と考えられるという。進行胃癌に対するセカンドラインを比較した初めてのフェーズ3試験、WJOG4007の結果示されたもの。成果は6月1日から5日にシカゴで開催されている米国臨床腫瘍学会(ASCO)で、近畿大学の上田眞也氏によって発表された。

 WJOG4007試験はFP療法によるファーストラインに抵抗性となった進行胃癌患者を、イリノテカン投与群(2週おきに150mg/m2)とweeklyパクリタキセル投与群(4週おきに1日目、8日目、15日目に80mg/m2)に無作為に割り付けた。主要評価項目は全生存期間(OS)、副次評価項目は無増悪生存期間(PFS)、奏効率、副作用、サードラインへの移行率だった。イリノテカンの優越性の証明を目指した試験だった。

 2007年8月から2010年8月までに223人の患者が登録され、112人がイリノテカン群(完全解析セットは111人、安全性解析セットは110人、プロトコール別セットが110人)、111人がweeklyパクリタキセル群(完全解析セットは108人、安全性解析セットは108人、プロトコール別セットが106人)に無作為に割り付けられた。両群間の患者背景に大きな差はなかった。

 試験の結果、OS中央値はイリノテカン群8.4カ月、weeklyパクリタキセル群がは9.5カ月で、ハザード比1.13(95%信頼区間:0.86-1.49)、p=0.38で有意な差はなかった。PFS中央値はイリノテカン群2.3カ月、weeklyパクリタキセル群が3.6カ月で、ハザード比1.14(95%信頼区間:0.88-1.49)、p=0.33で有意差はなかった。奏効率はイリノテカン群が14%(88人中12人)、weeklyパクリタキセル群は21%(91人中19人)で有意差はなかった(p=0.20)。

 グレード3以上の血液学的毒性は白血球減少症(イリノテカン群19.1%、weeklyパクリタキセル群20.4%)、好中球減少症(39.1%、28.7%)、貧血(30.0%、21.3%)、血小板減少症(1.8%、0.9%)で有意な差はなかった。グレード3以上の非血液学的毒性で有意な差があり、イリノテカン群で多かったのは食欲不振(イリノテカン群17.3%、weeklyパクリタキセル群7.4%、p=0.04)、低ナトリウム血症(15.5%、3.7%、p=0.005)、weeklyパクリタキセル群で多かったのは神経障害(イリノテカン群0%、weeklyパクリタキセル群7.4%、p=0.003)だった。

 サードライン治療が行われたのはイリノテカン群で80人(72%)、weeklyパクリタキセル群で97人(90%)で、有意にweeklyパクリタキセル群の方が多かった(p=0.001)。イリノテカン群の67人(60%)はタキサン系を含むレジメンに、weeklyパクリタキセル群の81人(75%)はイリノテカンを含むレジメンに移行した。

 以上の結果から研究グループは、今後行われる進行胃癌に対するフェーズ3試験の対照群はweeklyパクリタキセル投与群になるとした。