再発・難治性のびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)患者に対し、ベンダムスチンリツキシマブの併用療法の奏効率は62.7%、完全寛解率(CR)は37.3%に上り、毒性も管理可能な範囲と考えられることが、国内で行われた多施設共同のフェーズ2試験から示された。6月1日から5日にかけてシカゴで開催されている第48回米国臨床腫瘍学会(ASCO2012)で、名古屋第二赤十字病院血液・腫瘍内科の小椋美知則氏が発表した。

 小椋氏らはフェーズ1試験において、再発・難治性中高悪性度B細胞非ホジキンリンパ腫に対するベンダムスチンとリツキシマブの併用療法について、忍容性と有効性、フェーズ2試験でのベンダムスチンの推奨量を報告している(Ogura M, et al. Cancer Science 2011)。

 フェーズ2試験では再発・難治性のDLBCL患者を対象として、ベンダムスチンとリツキシマブの併用療法の有効性、安全性などが評価された。

 対象は、20-75歳までのCD20陽性DLBCLで、1から3レジメンの前治療を受けた患者。形質転換したケースは除外した。21日を1サイクルとして、リツキシマブ375mg/m2を1日目に、ベンダムスチン120mg/m2を2日目と3日目に投与し、最高6サイクルまでとした。

 他の登録基準は好中球数が1500/mm3以上、血小板数が100000/mm3以上、ASTおよびALTの値が正常値上限の2.5倍以内であることなどとされた。主要評価項目はRevised Response Criteria for Malignant Lymphoma(Revised RC)による奏効率、副次評価項目はCR率、無増悪生存期間(PFS)等だった。
 
 登録された63人中、有効性の評価対象は59人(男性25人、年齢中央値67歳)で、このうち37人(62.7%)が65歳以上だった。前治療の化学療法のレジメン数は1が38人(64.4%)、2または3が21人(35.6%)だった。リツキシマブを含む併用化学療法は57人(96.6%)、R-CHOP療法(リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾロン)は46人(78%)が受け、8人(13.6%)は自己末梢血幹細胞移植(APBSCT)を受けていた。国際予後指標(IPI)による中高危険群と高危険群は18人(30.5%)だった。

 奏効率は、全対象(59人)で62.7%(95%信頼区間:49.1-75.0)となった。65歳以上では62.2%(同:44.8-77.5)、65歳未満では63.6%(同:40.7-82.8)だった。全対象におけるCR率は37.3%だった(同:25.0-50.9)。APBSCTを受けた8人で奏効率は62.5%、CR率は37.5%だった。

 PFS中央値は全対象で6.7カ月(95%信頼区間:3.6-13.7)だった。

 有害事象による治療中止は21人(35.6%)だった。主な血液毒性は、グレード4のCD4リンパ球減少26人(44.1%)、好中球減少27人(45.8%)、血小板減少4人(6.8%)だった。主な非血液毒性は、グレード4は無く、グレード3のALT値上昇5人(8.5%)、食欲不振4人(6.8%)、γ-GTP値上昇4人(6.8%)だった。治療関連の骨髄異形成症候群/急性骨髄性白血病(MDS/AML)が試験終了後9カ月時点で1人に発症したが、2012年5月14日の時点で患者は治療により生存中である。

 小椋氏らは「今回のデータでは、ベンダムスチンとリツキシマブの併用療法の有効性は、高齢者と若年者で同等であることが示唆された。本併用療法は、再発・難治性のDLBCL患者、APBSCT施行後に再発した若年のDLBCL患者の治療選択肢となる可能性がある」と結論している。