サイトカイン抵抗性転移性腎細胞癌の2次治療として、経口の血管新生阻害剤アキシチニブを投与した患者の5年生存率は20.6%、全生存期間(OS)中央値は約30カ月と良好であることが、フェーズ2試験の5年間フォローアップで明らかになった。また投与1日目の血中濃度が高めの患者で長期生存が期待でき、血中濃度が効果予測因子となり得ることも示された。6月3日から7日にシカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO2011)で、米Memorial Sloan-Kettering Cancer CenterのRobert J. Motzer氏らが発表した。

 フェーズ2試験は、インターロイキン-2やインターフェロンによるサイトカイン治療が不応となった患者を対象に行われた。2003年10月から2004年4月までに52人が登録され、アキシチニブ(初回用量5mg 1日2回)が投与された。2007年の報告では、奏効率は44%、無増悪生存期間(PFS)中央値は13.7カ月、OS中央値は29.9カ月だった。

 2007年2月の時点で、52人中24人が生存しており、このうち11人はアキシチニブによる治療を継続し、ほかの13人は別の治療もしくは支持治療が行われた。今回のOSのデータは登録した52人を解析対象として、2009年12月31日の時点での5年生存が評価された。

 この結果、52人中35人は病勢進行のため死亡し、5人は原因不明で死亡、10人は生存しており、ほかの2人は追跡ができなかった。OSのフォローアップ期間中央値は5.9年(95%信頼区間 5.8-6.1)で、5年生存率は20.6%(同 10.9-32.4)、OS中央値は29.9カ月(同 22.0-42.2)だった。

 主なグレード3以上の有害事象は、倦怠感が21.2%、下痢が19.2%、高血圧が15.4%、体重減少が7.7%で、呼吸困難と四肢の痛み、口内炎が各5.8%の患者で見られた。また5年以上生存した10人において、治療2年以降に発生したグレード3以上の有害事象は、下痢が4人、呼吸困難が3人、心筋梗塞と小腸閉塞、耳鳴り、上気道感染が各1人だった。

 また生存期間が5年の患者(10人)と5年未満の患者(40人)を比べた結果、5年生存患者の奏効率は100%であるのに対し、5年未満の患者では30%と低く、アキシチニブの治療期間も中央値がそれぞれ5.8年、0.67年と大きく異なった。また試験開始時のPSが0だった患者は、5年生存者では80%を占めたが、5年未満の患者では53%だった。しかし年齢中央値、性別、MSKCCリスク因子数については2群で大きな違いはなかった。

 次に、投与1サイクル目第1日の血中濃度で4群に分け、臨床効果との関連性が検討された。その結果、血中濃度が45.2-56.4ng/mLの群(第3群)で奏効率とOSが最も良好だった。PFS中央値は、血中濃度が1.89-20.7ng/mLの群(第1群)では7.5カ月、23-42.8ng/mLの群(第2群)では11.1カ月、59-147ng/mLの群(第4群)では11.8カ月であるのに対し、3群では28.4カ月と長かった。