プラチナ系抗癌剤ベースの治療が無効だったALK陽性の進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者に対し、ALK阻害剤crizotinibは効果、忍容性ともに期待できることが、フェーズ2試験(PROFILE 1005)で示された。6月3日から7日までシカゴで開催されている第47回米国臨床腫瘍学会(ASCO2011)で、イタリアSanta Maria della Misericordia病院のLucio Crino氏らが発表した。

 この試験には22カ国から136人の患者が登録された。登録対象となったのは、18歳以上のALK陽性で進行NSCLC患者のうち、プラチナ系抗癌剤ベースの治療が少なくとも1回無効であった患者。crizotinibは250mgを1日2回、毎日経口投与され、21日を1サイクルとした。

 年齢中央値は52歳(範囲29-82)で、男性が64人、女性が72人。非喫煙者が92人(67.6%)、禁煙者が39人(28.7%)、喫煙者が5人(3.7%)と、非喫煙者が多かった。また、腺癌が130人(95.6%)と大半を占めていた。

 前治療の回数に関しては、1回が9人(6.6%)、2回が39人(28.7%)、3回が42人(30.9%)、4回が21人(15.4%)、5回が15人(11.0%)、6〜9回が10人(7.4%)だった。

 抗腫瘍効果は、完全奏効(CR)が1人、部分奏効(PR)が67人、病勢安定(SD)が45人で、客観的奏効率は51.1%(95%信頼区間 42.3-59.9)。病勢コントロール率は、第6週だと85.0%(同 77.7-90.6)、第12週だと73.7%(同 65.3-80.9)だった。

 治療関連の有害事象の大半は、悪心(57.4%)、嘔吐(43.4%)、下痢(42.6%)、便秘(27.2%)といった胃腸症状のグレード1/2。視覚関連も58.8%と多かったが、すべてグレード1/2であった。グレード3以上の治療関連の有害事象は25.7%の患者で報告され、多くはALT上昇だった。有害事象のために6人(4.4%)が治療を中止した。試験中における21人の死亡のうち、2人が治療関連と判断された(肺炎1人、原因不明1人)。

 患者自身によるQOL評価において、痛み、呼吸困難、咳、倦怠感は第2サイクルまでに臨床的に意味のある改善がなされ、治療期間中は維持されていた。

 Crino氏は、crizotinibのフェーズ2試験における結果は、フェーズ1試験の拡大コホートで得られた有効性と安全性の知見を支持するものであると述べた。