転移を有する進行膵癌を対象に、ゲムシタビンソラフェニブを併用しても、ゲムシタビンにプラセボを併用した群に比べて無増悪生存期間(PFS)の延長は見られないことが明らかとなった。多施設ランダム化二重盲検フェーズ3試験BAYPANの結果、示されたもの。成果は6月3日から7日までシカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)で、フランスInstitut Paoli-CalmettersのA.Goncalves氏によって発表された。

 BYPAN試験は局所進行、または転移を有する未治療の膵腺癌患者を対象に行われた。ゲムシタビンは毎週1000mg/m2を7回投与、1週休薬してから、4週間サイクルで3週間、毎週投与した。ソラフェニブとプラセボは400mgを1日2回連日投与された。主要評価項目はPFSだった。

 2006年12月から2009年9月まで9施設で104人の患者が登録された。観察期間中央値は27.7カ月だった。ゲムシタビン+プラセボ群(GP群、52人)の年齢中央値は64歳(40-82)、ゲムシタビン+ソラフェニブ群(GS群、52人)の年齢中央値は61歳(42-85)だった。GS群の2人には投薬はされなかった。

 試験の結果、GP群のPFS中央値は5.6カ月(95%信頼区間 3.4-7.6)、6カ月PFS率は43.8%(95%信頼区間 32.1-59.7)で、GS群のPFS中央値は3.8カ月(95%信頼区間 3-6)、6カ月PFS率は33.4%(95%信頼区間 22.6-49.2)となり、p=0.601で、ソラフェニブ投与によるPFS延長効果は認められなかった。抗腫瘍効果は、両群ともに完全奏効はなく、部分奏効はGP群が10人(19%)、GS群が13人(41%)で有意な差はなかった。

 GP群の全生存期間(OS)中央値は9.2カ月(95%信頼区間 7.7-12.9)、GS群のOS中央値は6.5カ月(95%信頼区間 6.0 -11.1)で上乗せ効果はなかった。