再発リスクの高い消化管間質腫瘍(GIST)患者に対し、術後にイマチニブを3年間投与したほうが1年間投与するよりも全生存(OS)および無再発生存(RFS)を有意に改善し、忍容性もあることが、多施設共同無作為化フェーズ3試験(SSGXVIII/AIO)で明らかになった。6月3日から7日にシカゴで開催されている米国臨床腫瘍学会(ASCO)で 、フィンランドHelsinki University Central HospitalのHeikki Joensuu氏らによって報告された。

 イマチニブを術後1年間投与することによってRFSが改善することが、プラセボと比較したACOSOG Z9001試験で報告され、海外ではイマチニブ1年間投与がGIST患者の標準的な術後補助療法と考えられている。しかし今回の試験の結果から、再発リスクが高い患者においては、術後3年間投与が新たな標準治療になるだろう。

 試験は、KIT陽性で再発リスクが高いGIST患者を対象に行われた。またECOG PSが3以上、手術不能で転移性病変がある患者や、手術から試験登録までが12週を超える患者は除外した。ここで再発リスクが高い状態とは、腫瘍径が10cmを超える場合、腫瘍細胞分裂像数が10/50 HPFを超える場合、または腫瘍径が5cmを超え、かつ腫瘍細胞分裂像数が5/50 HPFを超える場合、あるいは腫瘍破裂があった場合と定義された(Fletcher CD et al. Hum Pathol 2002; 33:459-65)。

 患者を術後1年間イマチニブを投与する群と3年間投与する群に無作為に割り付け、イマチニブを400mg/日投与した。主要評価項目はRFS(無作為化から再発もしくは死亡までの期間)、副次評価項目はOS、安全性と設定された。

 400人が登録したが、同意が得られていない3人は解析から除外した。治療中止は1年投与群では15%、3年投与群では32%で、有害事象による治療中止は1年投与群が8%、3年投与群が14%だった。

 フォローアップ中央値54カ月で、1年投与群ではRFSイベントが84人(42%)、3年投与群では50人(25%)だった。ITT解析でRFS率を比較した結果、3年RFS率は、1年投与群では60.1%、3年投与群では86.6%、5年RFS率はそれぞれ47.9%、65.6%で、ハザード比が0.46、95%信頼区間 0.32-0.65、p<0.0001と有意差があった。

 同様に、3年OSは1年投与群で94%、3年投与群で96.3%、5年OSがそれぞれ81.7%、92%で、ハザード比が0.45、95%信頼区間 0.22-0.89、p=0.019と、イマチニブを3年投与することで生存が改善されることが示された。

 安全性は1年投与群194人、3年投与群198人で評価された。グレード3/4有害事象の発生率は1年投与群は20%、3年投与群で33%で有意差があったが(p=0.006)、心イベントの発生率や2次発癌の発生率に違いはなく、イマチニブ関連と考えられる死亡は1年投与群で1人、3年投与群ではなかった。主な有害事象は貧血、眼窩周囲浮腫、LDH(乳酸脱水素酵素)上昇、倦怠感、悪心、下痢、白血球減少、筋痙攣が見られた。