進行性非小細胞肺癌(NSCLC)にファーストライン導入治療を施行後、効果のあった患者にベバシズマブ単剤またはベバシズマブペメトレキセドの併用で維持治療を行うフェーズ3のAVAPERAL1試験(MO22089試験)から、グレード3以上の有害事象は併用群で多く、従来の化学療法とは大きく異なる有害事象が含まれることがわかった。6月3日から7日にかけてシカゴで開催されている第47回米国臨床腫瘍学会(ASCO2011)で、フランスUniversite de la MediterraneeのF. Barlesi氏が発表した。本試験の患者登録は2010年6月に終了したが、試験は進行中のため、今回は安全性に関する中間解析の結果が報告された。

 AVAPERAL1試験は国際的な多施設共同の無作為化フェーズ3試験。ステージIIIBまたはIVのNSCLCで非扁平上皮癌の患者を対象に、ベバシズマブ+シスプラチン+ペメトレキセドによる導入治療を施行後、ベバシズマブまたはベバシズマブ+ペメトレキセドの併用による維持治療の有用性を比較検討している。導入治療の忍容性が高いことは、本試験ですでに確認されている。

 導入治療で完全奏効(CR)、部分奏効(PR)、安定状態(SD)が得られた患者を維持治療の対象とし、ベバシズマブ7.5mg/kgを3週毎に投与する群(ベバシズマブ群)、またはベバシズマブ7.5mg/kgとペメトレキセド500mg/m2を3週毎に投与する群(併用群)に無作為に割り付けた。治療は進行または受容不能な毒性が認められるまで継続し、主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)、副次的評価項目は全生存期間(OS)や安全性などとした。

 2011年2月11日までに1回以上の投与を行い、安全性解析の対象となった患者373人中、維持治療の対象は244人となった。ベバシズマブ群は119人(年齢中央値60歳)、併用群は125人(同60歳)となった。ステージIVの患者と腺癌の患者の割合は、ベバシズマブ群は89.1%と91.6%、併用群は93.6%と84.8%だった。

 安全性解析の追跡期間の中央値は7.6カ月だった。導入治療と維持治療を合算したデータでは、全グレードの有害事象は95%、グレード3以上の有害事象は53%、重篤な有害事象(SAE)は39%に発現した。

 維持治療期間中の全グレードの有害事象の発現をみると、ベバシズマブ群の79%と比べて併用群は90%と高かった。グレード3以上の有害事象と重篤な有害事象(SAE)は、ベバシズマブ群でそれぞれ18%と13%、併用群で33%と20%に発現した。グレード3以上の有害事象で多かったのは、ベバシズマブ群では肺塞栓症(3%)、併用群では好中球減少(4%)だった。SAEで多かったのは、ベバシズマブ群では肺塞栓症と全身健康状態低下が各2%、併用群では肺炎と一過性脳虚血性発作が各2%だった。

 Barlesi氏は「導入治療は忍容性が良好で、新たな毒性や予期しない毒性は認められなかったが、その後の維持治療では併用群でグレード3以上の有害事象が多くみられた」と話した。