切除不能大腸癌の二次治療において、イリノテカンにS-1を併用するIRIS療法が、標準療法の1つであるFOLFIRI療法に対して非劣性であることを示した第形蟷邯魁FIRIS試験)の最終結果が明らかとなった。IRISのFOLFIRIに対する非劣性が改めて確認され、また前治療にオキサリプラチンを行ったサブグループにおいて、IRISがFOLFIRIに比べて全生存期間(OS)を有意に改善する結果を示した。結果は6月3日から7日にシカゴで開催されている米国臨床腫瘍学会で、熊本大学の馬場秀夫氏によって発表された。

 FIRIS試験は、1レジメンの化学療法治療歴があり、全身状態が比較的良く、臓器機能が適切な、イリノテカンによる治療歴がない患者を対象に実施された。主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)だった。

 2006年1月から2008年2月までに、426人の患者が登録された。FOLFIRI群(4週間を1サイクルとし、1日目と15日目にl-ロイコボリン200mg/m2と150mg/m2のイリノテカン、400mg/m2の5FUを急速静注し、続いて5FU 2400mg/m2を46時間にわたって持続静注)とIRIS群(4週間を1サイクルとして、1日目と15日目にイリノテカン125mg/m2を投与し、S-1は40mgから60mgを1日2回2週間連続して投与し、2週間休薬する)に213人ずつ無作為に割り付けられた。

 試験の最終結果は、観察期間中央値3.27年で、PFS中央値はFOLFIRI群が5.1カ月、IRIS群が5.8カ月となり、PFSの調整ハザード比は1.058(95%信頼区間:0.869-1.289)、p値は0.022で、非劣性が証明された。

 全生存期間中央値は、FOLFIRI群が17.4カ月で、IRIS群が17.8カ月となり、調整ハザード比は0.900(95%信頼区間:0.728-1.112)、p値は0.0003で、OSでも非劣性が証明された。

 また、オキサリプラチン治療歴ありの患者では、OS中央値は、IRIS群が15.3カ月、FOLFIRI群が12.7カ月(調整ハザード比は0.755、95%信頼区間:0.580-0.983)で、非劣性(p<0.0001)だけでなく、IRIS群の優越性(p=0.0358)まで証明された。