杏林大学医学部付属病院腫瘍内科教授の古瀬純司氏

 今年の米国臨床腫瘍学会は、まず、肝細胞癌HCC)にソラフェニブ肝動脈化学塞栓療法TACE)を併用したアジアで行われた臨床試験、START試験の結果に注目しました。ソラフェニブは進行肝細胞癌で生存期間の延長が確認された薬剤です。現在ソラフェニブの対象となっているよりも少し手前の進行段階にある、TACEの対象となる患者さんに、TACEとソラフェニブを併用した場合の追加的な治療効果について模索されています。

 START試験は単アームのフェーズ2試験で、Child Pughスコアが7以下、腫瘍の最大径が10cm以下でTACEを受けたことのないHCC患者が登録対象となりました。TACEではドキソルビシン30mgから60mgが投与され、1回目のTACE終了後4日目からソラフェニブ400mgが1日2回投与されました。その後は次のTACEが行われる4日前にソラフェニブの投与を中断し、TACE後4日目に投与が再開されるというスケジュールで、6週から8週おきにTACEとソラフェニブの投与が繰り返されました。

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