進行胃癌でHER2遺伝子が増幅している患者のセカンドライン治療として、ラパチニブとパクリタキセル併用療法のフェーズ3試験TYTANの中間安全解析の結果が明らかとなった。試験を早期中止させるような併用療法による毒性は認められなかった。6月4日から8日にシカゴで開催された第46回米国臨床腫瘍学会(ASCO2010)で近畿大学腫瘍内科の佐藤太郎氏によって発表された。

 TYTAN試験は、ファーストライン治療を受けても進行した胃癌でFISH法によりHER2遺伝子の増幅が確認された患者を対象に、日本、中国、香港、韓国で行われているフェーズ3試験。患者は週1回パクリタキセルのみを80mg/m2投与される群と週1回のパクリタキセル投与に加えて1日1回1500mgのラパチニブを投与される群に割り付けられた。

 中間安全評価は156人を対象に行われた。投与用量の減量は156人中36人で42回行われた。血液学的毒性によるものが10人、神経毒性によるものが5人、その他が27人だった。

 グレード3以上の非血液学的毒性で多かったのは食欲不振(11人)、下痢(10人)などだった。下痢と心不全でそれぞれ1人がグレード5となった。グレード4の副作用は、食欲不振、アラニンアミノトランスフェラーゼの上昇、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼの上昇、高尿酸血症がそれぞれ1人、発熱性好中球減少症が2人だった。予想された副作用である皮疹、下痢、食欲不振、吐き気、嘔吐はほとんどが可逆的なもので管理可能だった。

 血液学的な毒性として、好中球減少症はグレード4が39人、グレード3が39人、ヘモグロビン減少はグレード4が3人、グレード3が22人、血小板減少症はグレード3以上のものはなかった。