未治療の進行非小細胞肺癌で、エルロチニブとカルボプラチン、パクリタキセルの併用療法は、エルロチニブ単剤とほぼ同等の効果だが、毒性が強いことから、エルロチニブ単剤のほうが有用性は高いことが無作為化フェーズ2試験(CALGB 30406)で明らかになった。6月4日から8日までシカゴで開催された第46回米国臨床腫瘍学会(ASCO2010)で、米国Dana-Farber Cancer InstitutのP. A. Janne氏らが発表した。

 試験は、化学療法による治療経験がないステージ3B/4肺腺癌あるいは細気管支肺胞上皮癌(BAC)で、非喫煙者もしくは軽度の喫煙経験者を対象に、エルロチニブ単剤(E群)とエルロチニブとカルボプラチン、パクリタキセル併用(ECP群)を比較した。なお非喫煙者は100本以下の喫煙経験まで、軽度の喫煙経験者は年に10箱以下、禁煙から1年以上経過している場合とした。

 E群ではエルロチニブ150mg/日を毎日投与した。ECP群ではエルロチニブ150mg/日に加え、カルボプラチンAUC 6とパクリタキセル200mg/m2を3週置きに6サイクル投与し、その後、同量のエルロチニブを単剤投与した。

 E群が81人、ECP群が100人で、腺癌がそれぞれ87%、82%、BACが各2%、BACを伴う腺癌が10%、14%。白人が75%、84%と大半を占め、非喫煙者が79%、78%だった。

 主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)はE群が6.7カ月(95%信頼区間 4.0-8.3)、ECP群が6.6カ月(同 5.4-8.2)とほぼ同じだった。全生存期間(OS)はE群が24.3カ月(同 18.4-31.3)、ECP群が19.6カ月(同 14.4-28.7)。奏効率はE群が35%、ECP群が48%だった。

 またEGFR変異型の患者ではE群(33人)のPFSは15.7カ月(同8.6-20.4)、ECP群(33人)が17.2カ月(95%信頼区間 10.3-NA)、OSはE群で31.3カ月(同 23.8-42.8)、ECP群が39.0カ月(同 38.1-NA)で、ECP群のほうが長い。奏効率はE群では67%、ECP群が73%だった。

 これに対してEGFR野生型では、E群のPFS(44人)は2.7カ月(95%信頼区間 1.4-4.4)、ECP群(54人)は4.8カ月(同 3.1-5.6)と、EGFR変異型に比べて短く、OSもE群で18.1カ月(同 9.5-25.0)、ECP群で13.7カ月(同 8.7-20.7)。奏効率はE群で9%、ECP群では33%だった。

 グレード3/4の血液毒性はE群が1%であるのに対し、ECP群が49%と高く、ECP群では貧血、好中球減少、発熱性好中球減少、血小板減少が見られた。グレード3/4の非血液毒性はそれぞれ25%、50%で、皮疹、下痢、倦怠感、吐き気・嘔吐が認められた。