進行非小細胞肺癌ではメンテナンス療法によって生存率が改善することがいくつかの研究で報告されている。しかし標準的な化学療法(ゲムシタビンとカルボプラチン)後のゲムシタビンによるメンテナンス療法では有効性が示されなかった。この無作為化第3相試験の結果は、6月4日から8日までシカゴで開催された第46米国臨床腫瘍学会(ASCO2010)で、Penn State Hershey Cancer InstituteのC. P. Belani氏らが発表した。

 対象は、化学療法による治療歴がないステージIIIB/IVの非小細胞肺癌。一次治療として、ゲムシタビン+カルボプラチンを投与し、その後、効果判定で完全奏効(CR)もしくは部分奏効(PD)、病勢安定(SD)と認められた患者を、ゲムシタビン+支持療法(BSC)群とBSCのみの群に1:1に割り付けた。

 3週毎にゲムシタビン1000mg/m2を第1日と第8日に、カルボプラチンAUC5を第1日に投与し、これを4サイクル行った。メンテナンス療法としてのゲムシタビンも同様のスケジュールで投与した。主要評価項目は全生存期間(OS)、副次評価項目は奏効率と無増悪生存期間(PFS)、安全性とした。

 2002年1月から2007年8月に519人が登録された。ゲムシタビンとカルボプラチン投与による奏効率は28%(CRが1%、PRが27%)で、SDは37%。病勢進行が認められなかった255人を、ゲムシタビン+BSC群(128人)とBSC群(127人)に割り付けた。

 メンテナンス療法による奏効率は、ゲムシタビン+BSC群が28%、BSC群が6%、SDが40%、25%だった。主要評価項目であるOS中央値はゲムシタビン+BSC群8.0カ月、BSC群が9.3カ月で有意差がなかった(ハザード比0.97、p=0.838)。無増悪生存期間(PFS)はゲムシタビン+BSC群が7.4カ月、BSC群が7.7カ月、(ハザード比1.09、p=0.575)だった。

 主なグレード3/4の有害事象は、好中球減少がゲムシタビン+BSC群が15%、BSC群が2%、貧血がそれぞれ9%、2%、血小板減少が9%、4%などであった。

 これらの結果から、「メンテナンス療法として、ゲムシタビンの忍容性は認められた」とBelani氏。しかし有効性を示すことができなかった理由として、試験開始時にECOG PS 2の患者が3分の2を占め、全身状態が悪いために試験後に二次治療を受けることのできる患者が少なかったことを挙げた。