進行非小細胞肺癌(NSCLC)のファーストライン治療として、S-1とカルボプラチンの併用療法は、パクリタキセルとカルボプラチンの併用療法と同等の効果を示し、末梢神経障害や好中球減少症などの副作用は少ないことが、2つの併用療法を比較した無作為化フェーズ3臨床試験であるLETS試験の結果、明らかになった。

 LETS試験は、西日本胸部腫瘍臨床研究機構(West Japan Thoracic Oncology Group:WJTOG)による臨床試験WJTOG3605として実施されたもの。6月4日から8日にシカゴで開催された第46回米国臨床腫瘍学会(ASCO2010)で、倉敷中央病院の吉岡弘鎮氏によって発表された。

 LETS試験は化学療法未治療のNSCLC患者を対象に行われた。S-1/カルボプラチン併用療法群には、3週間を1サイクルとして1日目にカルボプラチンAUC5、1日目から14日目まで毎日80mgから120mgのS-1が投与された。パクリタキセル/カルボプラチン併用療法群には、3週間を1サイクルとして1日目にカルボプラチンAUC6、パクリタキセル200mg/m2が投与された。S1/カルボプラチン群で実際に投与を受けたのは279人、パクリタキセル/カルボプラチン群で実際に投与を受けたのは279人だった。

 試験の結果、全生存期間中央値は、S-1/カルボプラチン群が15.3カ月、パクリタキセル/カルボプラチン群は13.3カ月、ハザード比は0.928(99.2%信頼区間 0.671-1.283)で、S-1/カルボプラチン併用療法の非劣性が証明された。無増悪生存期間中央値は、S-1/カルボプラチン群が4.1カ月、パクリタキセル/カルボプラチン群は4.7カ月、ハザード比は0.998(95%信頼区間 0.873-1.190)だった。奏効率は、S1/カルボプラチン群が完全奏効(CR)が3人、部分奏効(PR)が54人で20.4%で、パクリタキセル/カルボプラチン群がCRが0人、PRが81人で29.0%だった。

 一方、副作用は、グレード3/4の血液毒性は、パクリタキセル/カルボプラチン群の方が好中球減少症、白血球減少症が有意に多く、S1/カルボプラチン群の方は血小板減少症が有意に多かった。また、全グレードで発熱性好中球減少症がパクリタキセル/カルボプラチン群で有意に多く、S1/カルボプラチン群は消化器症状が多かった。

 両群で後治療の差はなかった。