進行卵巣癌に対し、標準的な化学療法とベバシズマブを併用し、さらにベバシズマブによるメンテナンス療法を行うことで、無増悪生存期間が延長することが米国Gynecologic Oncology Group (GOG)による無作為化フェーズ3試験(GOG-0218)で明らかになった。6月4日から8日までシカゴで開催された第46回米国臨床腫瘍学会(ASCO2010)で、米Fox Chase Cancer CenterのRobert A. Burger氏らが発表した。この演題はプレナリーセッションでLBA1として発表された。

 フェーズ3試験は、米国、カナダ、韓国、日本の336施設で行われた。ステージ/犬両緘蘋卵巣癌、腹膜原発癌、卵管癌で、手術後1〜12週、化学療法による治療経験のない1873人を対象に、以下の3群に無作為に割り付けた。

 まず標準的な化学療法であるパクリタキセル(175mg/m2)とカルボプラチン(AUC6)を1〜6サイクル投与し、併せてプラセボを2〜22サイクル投与する群(CP群)。次にCP群と同じ化学療法に加えベバシズマブ(15mg/kg)を2〜6サイクル投与し、その後プラセボを7〜22サイクル投与する群(CP+BEV群)。そしてCP+BEV群と同様に化学療法とベバシズマブを投与した後、ベバシズマブをメンテナンス療法として7〜22サイクル投与する群(CP+BEV→BEV群)とした。

 フォローアップ期間中央値は17.4カ月。主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)は、CP群が10.3カ月、CP+BEV群が11.2カ月で、ハザード比は0.908、p値は0.08。一方、CP+BEV→BEV群は14.1カ月で、CP群に対するハザード比は0.717、p値<0.0001と、有意にPFSは延長した。

 またステージ(掘↓検法PS(0、1/2)、年齢(<60、60-69、≧70)による全てのサブグループで、CP+BEV→BEV群のPFSはCP群に比べて優れていた。

 この試験では腫瘍マーカーであるCA-125を用いた増悪の判定も行った。その結果、CP群のPFSは12カ月、CP+BEV→BEV群は18カ月、ハザード比は0.645、p値<0.0001だった。

 全生存期間中央値は、CP群が39.3カ月、CP+BEV群が38.7カ月で、ハザード比は1.036、p値は0.361。CP+BEV→BEV群は39.7カ月で、CP群に対するハザード比は0.915、p値は0.252と、有意差はなかった。1年生存率はCP群が90.6%、CP+BEV群が90.4%、CP+BEV→BEV群は91.3%であった。

 治療による忍容性は認められ、有害事象もベバシズマブで報告されていた発生率とほぼ同じだった。グレード2以上の消化器毒性がCP群で1.2%、CP+BEV群が2.8%、CP+BEV→BEV群は2.6%、グレード2以上の高血圧はそれぞれ7.2%、16.5%、22.9%、グレード3以上の蛋白尿は0.7%、0.7%、1.6%、グレード2以上の疼痛は41.7%、41.5%、47.1%だった。主な血液毒性は、グレード4以上の好中球減少が57.7%、63.3%、63.3%、発熱性好中球減少が3.5%、4.9%、4.3%だった。

 なお、この試験結果に関し、ディスカサントとして登壇したカナダQueen’s UniversityのElizabeth A. Eisenhauer氏は、ベバシズマブによる効果は認めつつも、標準治療とはまだ言えず、さらにOSやQOLのデータが必要であるとした。