濾胞性リンパ腫においては、治療法の進歩が寛解率の向上と寛解期間の延長をもたらしているが、患者は再発を繰り返す不安を抱えている。仏Lyon大学のGilles Salles氏らは、フェーズ3 PRIMA試験の中間解析を行い、リツキシマブを用いた維持療法を2年行うと、増悪リスクは有意に下がることを明らかにした。第46回米国臨床腫瘍学会(ASCO2010)で6月5日に報告された。

 抗CD20モノクローナル抗体製剤リツキシマブは、化学療法との併用で濾胞性リンパ腫患者に寛解をもたらすだけでなく、維持療法としても有効であることが示されていた。しかし、第一選択としてリツキシマブと化学療法が併用された患者については、維持療法としてのリツキシマブの有効性は明らかではなかった。

 国際的フェーズ3試験は、治療歴が無く、腫瘍量が大きい、グレード1、2、3aの濾胞性リンパ腫患者で、治療が必要と判断された人々を対象に25カ国の223施設で行われた。リツキシマブと化学療法を併用する免疫化学療法が奏効した患者1018人を選び、リツキシマブ375mg/m2を8週ごとに投与する維持療法を2年間行う介入群(505人)、または、観察のみを行う対照群(513人)に割り付けた。

 主要エンドポイントは、割り付け時点からの無増悪生存期間に、2次エンドポイントは、全生存期間、リンパ腫治療再開までの時間、化学療法再開までの時間、安全性、QOLなどに設定された。

 中間解析は、増悪が258例に達した時点で実施されることになっていた。

 割り付けからの追跡期間の中央値が25カ月の時点で、中間解析が行われた。リンパ腫の増悪が確認されたのは、介入群の18%、対照群の34%で、維持療法群の増悪リスクは観察群の1/2だった(ハザード比0.50、95%信頼区間 0.39-0.64)。

 奏効レベル、年齢、最初の化学療法レジメンなどに基づいて患者を層別化し、サブグループ解析も行ったが、維持療法の利益はどの患者群にも認められた。ハザード比はおおよそ同様だった。

 2次エンドポイントに設定された、リンパ腫に対する治療再開(ハザード比は0.61、p=0.0003)、化学療法再開(同0.60、p=0.0011)も介入群で有意に少なかった。

 グレード3/4の有害事象は維持療法群に多く(23%と16%)、グレード2以上の感染も維持療法群に多く見られた(37%と22%)。しかし、毒性関連の脱落は介入群が10人、対照群が1人と少なく、両群間のQOLに差は無かった。

 引き続き追跡を継続することにより、全生存期間に対する影響を評価できるだろう。

 Salles氏は、第一選択として適用されたリツキシマブと化学療法が奏効した患者に、リツキシマブを用いた維持療法を2年間行うレジメンは、濾胞性リンパ腫患者に対する新たな標準治療の一つになるだろうと述べた。