ペレチノイン(NIK-333)の一日当たり600mg投与が治癒切除を行った肝細胞癌(HCC)の再発を抑制できることが明らかとなった。国内で実施されたフェーズ2/3試験の結果示されたもの。6月4日から8日にシカゴで開催されている米国臨床腫瘍学会(ASCO)でPeretinoin Study Groupを代表して社会保険下関厚生病院院長の沖田極氏によって発表された。

 この試験結果を受けて開発企業の興和は、ペレチノインの製造販売承認申請を行うための準備を進めている。

 フェーズ2/3試験は国内41施設で、2005年3月から2007年3月まで患者登録が行われた。原発性HCC患者または最初の再発が起きたHCC患者で、治癒的切除を行った401人が対象。患者は1日にペレチノインを600mgを投与する群(134人)、1日にペレチノインを300mg投与する群(134人)、プラセボを投与する群(133人)に分けられ、最長96週間投与された。ペレチノイン600mg群134人のうち、安全性の評価には132人、再発抑制の評価には124人のデータが使われた。ペレチノイン300mg群134人のうち安全性の評価には131人、再発抑制の評価には126人のデータが使われた。プラセボ群133人のうち安全性の評価には129人、再発抑制の評価には127人のデータが使われた。

 試験の結果、追跡期間中央値2.5年で、ペレチノイン600mg群の1年無再発生存率は71.9%、2年無再発生存率は48.3%、3年無再発生存率は43.7%だった。ペレチノイン300mg群の1年無再発生存率は63.6%、2年無再発生存率は43.4%、3年無再発生存率は24.9%、プラセボ群の1年無再発生存率は66.0%、2年無再発生存率は42.3%、3年無再発生存率は29.3%となり、ペレチノイン600mg群で再発抑制効果が確認された。ペレチノイン600mg群のプラセボに対するハザード比も2年以上で0.27(95%信頼区間:0.07−0.96)だった。

 一方、ペレチノインの副作用として多く見られたのは尿中アルブミン、高血圧、頭痛だった。