肝細胞癌(HCC)にソラフェニブ肝動脈化学塞栓療法(TACE)を組み合わせると、高い奏効率が得られることがアジアで行われた臨床試験であるSTART試験の結果、明らかとなった。成果は6月4日から8日にシカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)で韓国Asan Medical CenterのYoung Hwa Chung氏によって発表された。

 START試験はChild Pughスコアが7以下、腫瘍の最大径が10cm以下でTACEを受けたことのないHCC患者を対象に行われた。TACEではドキソルビシン30mgから60mgが投与された。TACEとソラフェニブの併用は6週から8週置きに繰り返された。1回目のTACEが終了後4日目からソラフェニブ400mgが1日2回投与された。次のTACEが行われる4日前にソラフェニブの投与は中断され、TACEが行われた後4日目に再開された。各TACEの4週間後に腹部のCTスキャンとαフェトプロテイン(AFP)の測定が行われ、TACEを継続するかの判断が行われた。TACEの実施最大回数は6サイクルとされた。腫瘍がCTで確認されなくなった場合にはTACEは引き続いては行われず、ソラフェニブ400mgの1日2回投与のみが行われた。

 試験には63人の患者が登録され、年齢中央値は58.7歳だった。Child PughAが94%で、Bが6%だった。B型肝炎による癌患者が77.8%を占め、C型肝炎による癌患者は11.1%だった。

 抗腫瘍効果は、評価可能だった50人のうち、完全奏効(CR)が18人、部分奏効(PR)/安定状態(SD)が30人、増悪が2人だった。

 薬剤に関連する副作用は、63人のうちグレード3/4のものを発現した患者が39人いた。グレード3/4の手足皮膚反応は10人に認められ、倦怠感/皮疹/その他の副作用は25人に認められた。副作用は一般的に軽度から中等度で、副作用で中止した患者はなく、TACEとソラフェニブの併用は安全で認容可能だと判断された。