再発または難治性の多発性骨髄腫に対し、不可逆的プロテアソーム阻害剤であるCarfilzomibとレナリドミド、低用量デキサメタゾンの3剤併用(CRd)で、奏効率は75%で安全に投与できることが、多施設共同フェーズ1b試験で明らかになった。6月4日から8日までシカゴで開催されている米国臨床腫瘍学会(ASCO)で、米Fred Hutchinson Cancer Research CenterのWilliam Bensinger氏らが発表した。

 フェーズ1b試験はCarfilzomibあるいはレナリドミドの用量を段階的に増量し、その安全性と最大耐用量を検討した。対象は再発または増悪の見られた多発性骨髄腫で、1〜3回の前治療を受けている患者。

 用量によって6コホートに分けられ、コホート1(6人)はCarfilzomibが15mg/m2、レナリドミドが10mg、コホート2(6人)はそれぞれ15mg/m2、15mg、コホート3(8人)は15mg/m2、20mg、コホート4(6人)は20mg/m2、20mg、コホート5(6人)は20mg/m2、25mg、コホート6(8人)はCarfilzomibを第1日、2日に20mg/m2、その後は27mg/m2とし、レナリドミドは25mgとした。デキサメタゾンは全コホートで40mgが投与された。

 3剤は28日おきに投与され、1〜12サイクルはCarfilzomibを第1日、2日、8日、9日、15日、16日に、レナリドミドを第1日〜21日、デキサメタゾンを第1日、8日、15日、22日に投与した。13〜18サイクルではCarfilzomibは第1日、2日、15日、16日に投与した。

 さらに試験では最大用量(コホート6と同じ)による拡大コホート(44人)でも、3剤併用の効果を調べた。

 前治療としては、第1世代プロテアソーム阻害剤であるボルテゾミブがコホート1〜5の32人では72%、コホート6と拡大コホートでは75%で、レナリドミドによる前治療はそれぞれ63%、69%、サリドマイドは47%、42%だった。また神経障害の既往がある患者は全体で82%を占めた。

 1〜5コホートにおける効果は、奏効率が53%で、完全寛解/厳格な完全奏効(CR/sCR)が6%、最良部分奏効(VGPR)が28%、部分奏効(PR)が19%だった。コホート6と拡大コホートの奏効率は75%で、CR/sCRが6%、VGPRが27%、PRが42%だった。

 全患者88人における有害事象は全体的に軽度で管理可能だった。主なグレード3/4の有害事象は、好中球減少が23%、血小板減少が18%、貧血が12%、下痢が6%、倦怠感が5%、高血糖が5%。3剤が関連していると見られる重篤な有害事象は9人(10.7%)だった。

 またボルテゾミブによる前治療を受けた患者では、奏効率は58%、レナリドミドでは59%、サリドマイドでは79%だった。

 このため、「ボルテゾミブやレナリドミド、サリドマイドによる治療を受けた再発・難治性骨髄腫患者でも、3剤併用は忍容性に優れている」とした。

 国際的な多施設共同無作為化フェーズ3試験(ASPIRE)が数カ月後には開始される。再発多発性骨髄腫を対象に、Carfilzomib(20mg/m2→27mg/m2)+レナリドミド(25mg)+デキサメタゾン(40mg)とレナリドミド+デキサメタゾンが比較される。