米Vanderbilt University Medical CenterのIngrid A.Mayer氏

 HER2陰性転移性乳癌に、シスプラチンパクリタキセルmTOR阻害剤のRAD001を併用することが有効である可能性が報告された。フェーズ1臨床試験の結果示されたもの。米Vanderbilt University Medical CenterのIngrid A.Mayer氏(写真)が、12月9日から13日まで米サンアントニオで開催されているサンアントニオ乳癌シンポジウムSABCS 2009)で発表した。

 フェーズ1試験では28日間を1サイクルとして、21日目まで週1回シスプラチンとパクリタキセルが投与された。RAD001は週1回毎週投与された。シスプラチンの投与量は25mg/m2、パクリタキセルの量は80mg/m2に固定し、RAD001の量は週当たり20mg、25mg、30mgに変えて行われた。

 患者は18人が登録され、年齢中央値は55歳。RAD001の20mg投与群に3人、RAD001の25mg投与群に3人、RAD001の30mg群投与群に12人が登録された。全員が内臓に転移があり、4人は骨転移があった。エストロゲン受容体とプロゲステロン受容体の両方またはどちらかが陽性の患者は6人で、トリプルネガティブの患者が12人。転移が起きてから受けたことのある化学療法の種類の中央値は、3種類だった。

 試験の結果、完全奏効(CR)が1人、部分奏効(PR)が5人で、奏効率は33%だった。効果が得られたのはすべてRAD001の30mg群投与群だった。TTP(増悪までの期間)中央値は6カ月となった。

 一方、副作用は用量制限毒性(DLT)は3群とも見られず、グレード3の好中球減少症が8.5%の患者に認められた。

 Ingrid氏は「多くの治療を受けてきた患者にも関わらず比較的長いTTPが得られたことが重要だ」と語った。研究グループは現在、無増悪生存期間(PFS)を計測することを目的にした3剤併用のフェーズ1b/2試験と、術前化学療法としての効果を評価する臨床試験を行っている。