英The Institute of Cancer ResearchのBliss JM氏

 初期の閉経後乳癌でタモキシフェンを2、3年投与後にアロマターゼ阻害剤のエキセメスタンを投与した患者と、タモキシフェンの投与を続けた患者を比較する国際的な大規模試験 Intergroup Exmestane Study(IES)の最新の解析結果が発表された。エキセメスタンに切り替えた群の方が、無乳癌生存率が高いことが分かった。また、エキセメスタン群の方が骨での再発が少なく、乳癌以外の2つ目の癌の発生も低いことが示唆された。英The Institute of Cancer ResearchのBliss JM氏(写真)が、12月9日から13日まで米サンアントニオで開催されているサンアントニオ乳癌シンポジウム(SABCS 2009)で発表した。

 IESには、1998年2月から2003年2月に37カ国から4724人が参加した。この試験では2〜3年タモキシフェンを投与した後、継続してタモキシフェンを投与した群(タモキシフェン投与群)とエキセメスタンに切り替えて投与した群(エキセメスタン投与群)の転帰を比較している。全生存率などがエキセメスタン群で優れることは既に報告されており、今回は観察期間中央値91カ月で、乳癌に特化した無病生存率、遠隔再発部位、乳癌以外の2次癌の発生について解析が行われた。

 その結果、2群に分けてから8年時点で、エキセメスタン群の乳癌発生は2294人中425人(18.5%)、タモキシフェン群は2305人中508人(22.0%)で、エキセメスタン群の方が無乳癌生存率は4.1ポイント(95%信頼区間;1.6-6.7)優れていた。ハザード比は0.81(95%信頼区間;0.71-0.92、p=0.001)で統計学的に有意だった。

 また、最初の遠隔再発部位は、骨転移を併発した遠隔再発はエキセメスタン群は147人、タモキシフェン群は192人で、エキセメスタン群が少なく、骨転移を併発していない遠隔再発は、エキセメスタン群は156人、タモキシフェン群は154人と同等だった。

 さらに乳癌以外の2次性浸潤癌の発生を解析したところ、エキセメスタン群は106人、タモキシフェン群は159人と乳癌以外の新たな癌の発生がエキセメスタン群では少ないことも明らかとなった。