イタリアHospital of PratoのAngelo Di Leo氏

 閉経後でエストロゲン受容体陽性ER+)の進行・再発乳癌患者を対象に、フルベストラント250mgと500mgの有効性と安全性を比較した試験の結果が報告された。500mgの投与の方が無増悪期間(TTP)が有意に延長し、忍容性も良好であった。フェーズ3無作為化並行試験であるCONFIRM試験で明らかになったもの。この成果は、イタリアHospital of PratoのAngelo Di Leo氏(写真)が、12月9日から12月13日まで米サンアントニオで開催されているサンアントニオ乳癌シンポジウムSABC 2009)で発表した。

 フルベストラントは、アゴニスト作用がないエストロゲン受容体拮抗剤で、適応症はタモキシフェンなどの抗エストロゲン治療薬に耐性を示す閉経後の進行・再発乳癌である。

 CONFIRM(COmparisoN of Faslodex In Recurrent or Metastatic breast cancer)試験には、17カ国から128施設が参加し、2005〜2007年に登録した閉経後でER+の進行・再発乳癌患者736人を、フルベストラント250mgと500mgを投与する群に無作為に割り付けた。フルベストラントは1、14、28日に筋肉内注射し、その後は28日ごとの投与とした。ホルモン療法(HT)の治療歴がある患者は組み入れ可とした。

 この試験の主要評価項目は無増悪期間(TTP)、副次的評価項目は全生存期間、客観的奏効率、臨床的有効率、安全性などである。

 フルベストラント500mg群は362人、250mg群は374人となり、年齢中央値はいずれも61歳、ER+の割合は両群とも100%、プロゲステロン陽性(PgR+)の割合は500mg群が67%、250mg群が71%だった。

 無作為化の前に患者の57.5%が抗エストロゲン治療薬、42.5%がアロマターゼ阻害薬による治療を受けていた。これらのHTに奏効した患者と奏効しなかった患者の割合は500mg群と250mg群で類似しており、500mg群で63.3%対36.7%、250mgで66.6%対33.4%だった。

 ITT解析によるTTPの中央値は、フルベストラント500mg群は6.5カ月、250mg群は5.5カ月で、ハザード比は0.80、p値は0.006だった。TTPは、500mg群で統計学的に有意に延長する結果となった。

 客観的奏効率は、500mg群が9.1%だったのに対し250mg群は10.2%で、オッズ比は0.94だった。臨床的有効率はそれぞれ45.6%と39.6%で、オッズ比は1.28だった。臨床的に有効だった期間の中央値は500mg群で16.6カ月、250mgで13.9カ月だった。

 50%のイベント(50% events)が発生した時点の解析で、全生存期間の中央値は500mg群25.1カ月、250mg群22.8カ月となり、ハザード比は0.84、p値は0.091だった。有意ではなかったものの、500mg群で全生存期間が良好な結果となった。75%のイベント(75% events)が発生した時点の解析は2011年になる予定だ。

 安全性についての500mg群と250mg群の比較では、グレード3以上の胃腸障害の発現率はそれぞれ2.2%と0.2%、注射部位の反応は0.2%と0%、虚血性心血管疾患は0%と0.8%で、その他の有害事象を含めて両群に発現率や重症度の差はみられなかった。

 予備解析Trans- CONFIRMでは、生物学的および臨床的に定義したコホートがフルベストラント500mgの投与から最大の効果を得られ、さらにHTからも効果を得られる可能性があるとする仮説の裏付けが現在進められている。