英Weston Park HospitalのWinter MC氏

 初期乳癌の術前補助療法に化学療法に加えて、ビスフォスフォネート製剤であるゾレドロン酸を投与すると、化学療法のみの場合よりも効果的に腫瘍の大きさを小さくできることが明らかになった。国際的な臨床試験であるAZUREAdjuvant Zoledronic acid redUce REcurrence)試験のレトロスペクティブなサブ解析の結果示されたもの。ゾレドロン酸が化学療法と併用することで直接的な抗腫瘍効果を発揮することを初めて明らかにしたことになる。成果は12月13日、サンアントニオ乳癌シンポジウムのポスターセッションで、英Weston Park HospitalのWinter MC氏(写真)によって発表された。

 今回発表されたのは3360人の患者を対象にしたAZURE試験の一部。AZURE試験は手術の前後に標準的な化学療法のみで治療する群と標準的な化学療法に加えて、ゾレドロン酸を手術の前後に投与する試験。今回の解析は術前補助療法の部分を一部取り出して解析したもの。

 2期、3期の乳癌患者205人を標準的な化学療法のみを術前補助療法として投与した群(104人)と標準的な化学療法に加えてゾレドロン酸4mgを3週から4週置きに6回投与した群(101人)に分けて行われた。

 その結果、残存腫瘍の大きさが化学療法のみ群(96人)は、平均42.4mmだったのが、化学療法にゾレドロン酸を加えた群(92人)は28.2mmで33%の腫瘍の大きさの減少が確認された。病理学的完全奏効率も化学療法のみ群は5.8%だったのが化学療法、ゾレドロン酸群では10.9%と増加した。乳腺除去術が必要だった患者の割合も、化学療法のみ群では77.9%だったのに対して、ゾレドロン酸を加えた群では65.3%となり、16%の減少が確認された。