■ びまん性大細胞B細胞性リンパ腫(DLBCL)

 びまん性大細胞B細胞性リンパ腫(DLBCL)に対する治療は、CHOP療法(シクロホスファミドドキソルビシンビンクリスチンプレドニゾロン)が中心だったが、近年、進行期のびまん性大細胞B細胞性リンパ腫において、CHOP療法にリツキシマブを併用したR-CHOP療法の方が5年無病生存率は高いことが報告された(N Engl J Med. 2002;346:235-242; Oncogene 2007; 26:3603-3613)(下図参照)。リツキシマブはB細胞表面のCD20抗原に特異的に結合する抗体製剤で、国内でも「CD20抗原陽性のB細胞性非ホジキンリンパ腫」に対する適応承認が得られている。

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 18〜60歳の限局期および進行期DLBCLを対象とした試験でも、CHOP療法とリツキシマブの併用で3年無病生存率が有意に高かった(Lancet Oncology 2006; 7:379-391)。これらの結果から、進行期DLBCLにおいては、CHOP療法とリツキシマブの併用(R-CHOP療法)が標準的治療とされている(下図参照)。

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 一方、限局期DLBCLに関しては、CHOP療法に放射線療法を併用したほうが、CHOP療法単独よりも5年無増悪生存率が高いとの報告があり(N Eng J Med 1998;339:21-25)、現在では「R-CHOP療法に放射線療法を併用することが多くなっている」と鈴宮氏。

 また国際予後指標(International Prognostic Index;IPI)でハイリスクと判定された患者に対しては、自家造血幹細胞移植と大量の化学療法の併用が臨床試験として現在検討されているという。

 さらに最近の研究で、放射性免疫療法薬であるイブリツモマブにより、高い寛解率が得られることがわかってきており、国内でもイブリツモマブは2008年1月、「低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫とマントル細胞リンパ腫」の治療薬として承認された。