代謝拮抗性の抗癌剤ペメトレキセド(商品名「アリムタ」)の長期投与の忍容性が高い可能性が明らかとなった。非小細胞肺癌既治療例を対象に行われた国内フェーズ2臨床試験で10コース以上投与した22例のレトロスペクティブな解析では、未知の副作用は発現せず、発現した副作用はいずれも制御可能な範囲だった。これは3月20日から21日に福岡市で開催された日本臨床腫瘍学会で、大阪府立呼吸器・アレルギー医療センターの松井薫氏が発表したもの。

 ペメトレキセドの非小細胞肺癌を対象にした国内フェーズ2臨床試験は、3期/4期の既治療(1から2レジメン)例で行われた。3週おきに1日目にペメトレキセド500mg/m2を投与する群(120人)、ペメトレキセド1000mg/m2を投与する群(120人)に無作為に患者は割り付けられ、増悪するまで投与は継続された。その結果、ペメトレキセドを10コース以上投与できた症例は、500mg/m2投与群、1000mg/m2投与群ともに11人(4.9%)ずつだった。

 10コース以上投与例の無増悪生存期間中央値は10.0カ月、奏効期間中央値は9.0カ月だった。10コース以上投与症例のグレード3/4無毒性生存期間中央値は5.6カ月だった。

 主なグレード3/4の副作用の全コース(225人)の発現頻度は、白血球減少症が41人(18.2%)、好中球減少症が51人(22.7%)、ALT上昇が28人(12.4%)などだった。10コース以降に、グレード3/4に悪化したのは、白血球減少症が22人中1人(4.5%)、好中球減少症が2人(9.0%)、ALT上昇が1人(4.5%)、倦怠感が1人(4.5%)に留まった。10コース以降に新規に発現したグレード3/4の副作用は、めまいが1人(4.5%)、ふらつきが1人(4.5%)でいずれもグレード3だった。10コース以上投与例(22人)で、10コース以前より発現し10コース以降も継続してグレード3/4の副作用が発現したのは、血液毒性が7人(6.2%)、非血液毒性が4人(4.7%)だった。