進行・再発尿路上皮癌ゲムシタビン白金系抗癌剤(シスプラチン、カルボプラチン)の併用が、わが国の患者でも有効なことが明らかとなった。進行・再発尿路上皮癌にゲムシタビンと白金系抗癌剤を併用投与することは、海外では既に標準療法となっている。わが国の患者でも効果が確認されたことで、早期の承認が期待される。成果は3月20日から21日に福岡市で開催された日本臨床腫瘍学会で、KKR札幌医療センター斗南病院腫瘍内科の對馬隆浩氏によって発表された。

 研究グループは、2005年5月から2007年10月までに進行・再発尿路上皮癌患者21人(男性10人)を対象に治療を行った。患者の平均年齢は62.7歳で、膀胱癌患者は12人、腎盂尿管癌患者は9人だった。前治療の有無は問わなかった(前治療有りが9人)。転移・再発が16人で術後補助療法が5人だった。クレアチニンクリアランス(Ccr)が80mL/分以上はシスプラチンを併用し、片腎症例では原則としてカルボプラチンを併用した。1コースは28日間とし、ゲムシタビン、シスプラチン投与群は1日目、8日目、15日目にゲムシタビン1000mg/m2、2日目にシスプラチン70mgを投与された。ゲムシタビン、カルボプラチン投与群は1日目、8日目、15日目にゲムシタビン1000mg/m2、1日目にカルボプラチンAUC5を投与された。

 治療の結果、転移・再発例では、完全奏効(CR)が4人、部分奏効(PR)が5人、安定状態(SD)が5人、進行(PD)が2人で、奏効率は56.3%だった。腫瘍増悪までの時間(TTP)中央値は218日(7.3カ月)、全生存期間(OS)中央値が396日(13.2カ月)と海外で報告されているデータとほぼ同様の結果だった。補助化学療法を行った患者では、5人中4人で再発が認められた。

 有害事象はグレード3の白血球減少が7人、グレード3の好中球減少が11人、グレード4の好中球減少が2人、グレード3の血小板減少が6人、グレード4の血小板減少が4人に見られた。また、グレード3の食欲不振が2人、グレード3の感染が8人に見られた。グレード3/4の毒性がみられた患者の約8割では投与期間が延長されていた。さらに、尿路変更後に尿路感染症を合併した患者では、入院期間が延びていた。