70歳以上の高齢者の切除不能胆道癌ゲムシタビンを投与すると生存期間の延長が期待できることが明らかになった。3月20日から21日に福岡市で開催された日本臨床腫瘍学会で、茅ヶ崎市立病院消化器内科の栗山仁氏が発表したもの。研究グループは有害事象に留意しながら積極的にゲムシタビンを用いた全身化学療法の施行を考慮すべきとしている。

 研究グループは、切除不能と診断された70歳以上の胆道癌患者22例のうち、ゲムシタビン投与を行った10例(平均年齢75.4歳)と支持療法(BSC)を行った11例(平均年齢79.8歳)の結果を比較した。ゲムシタビン群は3期が1人、4A期が4人、4B期が5人、BSC群は3期が0人、4A期が4人、4B期が8人だった。ゲムシタビンは1000mg/m2の点滴静注を週1回3週間行い、1週間休薬することを投与の1コースとし、病態が明らかな増悪を示さず、忍容性がある場合、繰り返し行なった。全身状態の良くないPS2の症例(1例)は最初から800mg/m2に減量した。

 その結果、完全奏効(CR)、部分奏効(PR)は0例だったが安定状態が6例、悪化(PD)が1例、評価不能が3例だった。生存期間中央値はゲムシタビン群で241日、BSC群で93日、1年生存率はゲムシタビン群で28.1%、BSC群で9.1%で有意差はないが生存期間の延長傾向が認められた。ゲムシタビン投与群の増殖抑制期間(TTP)の中央値は131日で1年TTPは18.0%だった。全身状態の良いPS0-1の9例の生存期間中央値は279日、1年生存率は32.4%だった。またゲムシタビン総投与量が5000mg以上の群(7例)の方が生存期間中央値は長かった。さらにステント治療を併用した群(7例)の方が生存期間中央値は長かった。

 一方、ゲムシタビン投与群の副作用は、グレード3の有害事象が白血球及び好中球減少が2例、ヘモグロビン減少が1例、便秘が1例のみだった。