外来で化学療法を受診中の患者の自宅に看護師が電話をかけ、身体症状の確認や不安への対応などを行う電話訪問を実施することが、患者サポートに役立つことが報告された。これは、大阪府立呼吸器アレルギー医療センター看護部の中野陽子氏が、3月20日〜21日に福岡市で開催された日本臨床腫瘍学会学術集会で発表したもの。同様な試みが他の医療機関にも広まれば、患者もより安心して、外来化学療法を受けられるようになりそうだ。

 同センターは、2004年から5床の外来化学療法室を開設し、月平均93人の患者の化学療法を実施している。外来化学療法を受診している患者の内訳では、肺がんと悪性胸膜中皮腫などの胸部悪性疾患が9割を占めているという。

 2004年9月〜2007年3月に外来化学療法を受け、電話訪問を受けた患者数は122人。男性が7割、女性が3割であった。電話訪問を受け、何らかの訴えを示した患者は5割強であり(73人)、食欲不振や吐き気、倦怠感、関節痛などが上位であったという。

 電話訪問において、医師の診察が必要と判断し主治医に対応を依頼したのは7人であった。この7例では、患者は受診を迷っていたり、我慢していた。このような患者では、看護師による電話訪問の際に症状を訴えることが受診するきっかけとなり、受診により症状悪化も防げたという。

 また、医師の診察を必要としないものの、看護師により指導が行われた患者は33人。食欲不振への対応や鎮痛薬の服薬指導、薬の副作用への対応法の指導などに加えて、不安感が強い患者に対しても不安の原因に合わせて、細かな対応を行っている。