日本大学細胞再生移植医学の片川まゆみ氏

 健常成人において、タウリンマグネシウム(Mg)を積極的に摂取することで、血管修復に関与する血管内皮前駆細胞EPC)の機能が高まることが明らかになった。日本大学細胞再生移植医学の片川まゆみ氏らが、10月26日まで大阪で開催された日本高血圧学会(JSH2013)で発表した。

 タウリンとマグネシウムを積極的に摂取すると、心血管病の進展が抑制されることがWHO Cardiac Studyによる世界の食品調査で報告されており、片川氏らの研究は、このWHOの報告の裏付けとなるもの。タウリンとマグネシウムが、血管修復に関与するEPCの増加や酸化ストレスに関与し、最終的に心血管病の進展抑制に寄与することを示した。

 片川氏らは、20歳代の健康な男性を対象とし、2週間のベースライン研究後に、2週間の栄養介入を実施した。栄養介入では、二重盲検で、タウリン3000mg/日摂取群、マグネシウム340mg/日摂取群、プラセボ群に割り当て、それぞれ24時間蓄尿、採血、血圧・体重測定を行った。タウリンとマグネシウムの摂取にはサプリメントを使用し、被験者には研究期間の4週間、タウリンとマグネシウムを多く含む食品の摂取を制限した。EPC機能はEPCコロニー数で評価し、酸化ストレスは血中TBARS、尿中8OHdG、FRAS4(BAPテスト、d-ROMsテスト)で評価した。

 その結果、タウリン摂取群、マグネシウム摂取群ともにEPCコロニー数が有意に増加。タウリン摂取群では酸化ストレスマーカーである血中TBARSが、マグネシウム摂取群ではd-ROMsが、それぞれ有意に低下した。抗酸化力の指標であるBAPにおいては、両群ともに有意に上昇した。

 片川氏は、「健常人において、タウリンやマグネシウムの摂取が酸化ストレスを抑制し、EPC機能の向上をもたらすと考えられる。これらの食品の積極的な摂取により、血管内皮修復機能が高まり、引いては心血管疾患の抑制、寿命の延長に寄与するものと考えられる」と結論した。