ヤマキ株式会社の関英治氏

 鰹節由来ペプチド(KBP;Katsuo Bushi Peptide)に降圧作用があることが示された。動物実験で、KBPの単回投与および反復投与試験を行った結果、それぞれプラセボ群より有意な降圧作用を認めた。ヤマキ株式会社の関英治氏らが10月26日まで大阪で開催されていた日本高血圧学会(JSH2013)で発表した。

 関氏らは、めんつゆ生産時に得られる鰹だし副産物に焦点を当て、その有効利用を検討してきた。今回は、特定保健用食品の製品化へ向けた取り組みの成果を発表。具体的には、すでに機能性成分のスクリーニング法、抽出・精製技術、in vitroおよびin vivo評価と分析技術などの点で方法論を確立済みであることや、ACE阻害活性を指標とした製造方法、動物実験における成果などを報告した。

 研究では、in vitroにおけるACE阻害活性を指標として、鰹節副産物から有効成分を探索。特に高いACE阻害活性を持ち、消化管プロテアーゼに耐性であるペプチド(KBP)を抽出することに成功した。

 ラットを使った動物実験の結果、KBPあるいはKBPから得られる高ACE阻害活性ジペプチド(12種類のうち3種類)を投与したところ、いずれにおいても有効な降圧作用が確認された。例えば、正常ラットにアンジオテンシンI(AngI)を投与し昇圧させた場合に、KBPを投与すると、プラセボ群で平均血圧が11.2%変動したのに対し、KBP群では4.3%に抑制されていた(変動率の差は−6.9、P<0.05)。こうした降圧作用は、単回投与および反復投与のいずれにおいても確認された。

 動物実験の成果をもとに現在、正常高値血圧およびI度高血圧患者を対象にした臨床用量設定試験の段階に達している。最終的には錠剤型の特定保健用食品の製品化を目指す意向だ。