琵琶湖南端に面した滋賀県大津市の大津プリンスホテルで10月1日、第32回日本高血圧学会総会(JSH2009)が開幕した。10月3日までの3日間開催される。今期大会のテーマは「国民のさらなる血圧低下を目指して」。開幕の挨拶に立った今期会長の上島弘嗣氏(滋賀医科大学特任教授)は、「国民全体の血圧をさらに下げ、循環器疾患を予防しようというもの。公衆衛生の考え方を取り入れたテーマにした」という。

今期会長の上島弘嗣氏(滋賀医科大学特任教授)

 食塩対策はこのテーマに沿った話題の1つ。初日の招待講演では、英国St George大学ロンドン校のGraham A. MacGregor氏が、「食塩:エビデンスから国際的な対策へ」と題した講演を行った。同氏は、一般人口の減塩対策を訴えるエバンジェリスト(伝道者)として世界的に知られている。 一般演題では、従来通り臨床研究、基礎研究が大部分を占めるが、特別セッションでは、会長講演が「疫学的エビデンスをどう作りどう理解するか」、特別講演の1つが、Framingham研究に基づくリスクチャートを構築した米Emory大学のPeter W. E. Wilson氏による「心血管疾患予測の最新動向」、特別企画1が「日本のエビデンスをつくる:JALS(The Japan Arteriosclerosis Longitudinal Study)」など、疫学的な演題が目立つ。昨年開催のJSH2008は5年ぶりの高血圧ガイドライン改訂で盛り上がったが、今期は疫学的な視点を軸に、腰を据えた議論を目指しているようだ。