国立病院機構九州医療センター高血圧内科の土橋卓也氏

 高血圧患者における高尿酸血症の合併の実態を調べたところ、男性では34.1%と高頻度で認められることが分かった。高尿酸血症の病型は9割超が排泄低下型だった。国立病院機構九州医療センター高血圧内科の土橋卓也氏らの研究成果で、札幌で開催された第31回日本高血圧学会JSH2008)の一般口演「腎・尿酸代謝」セッションで発表した。

 研究グループは、24時間畜尿を行った外来高血圧患者のうち、利尿薬または尿酸低下薬の服用者を除く1067人(男性461人、女性606人、60±13歳)を対象とした。随時血圧血液生化学検査のほか、24時間畜尿による尿中食塩排泄量クレアチニンクリアランス(Ccr)尿酸産生量(EUA)尿酸クリアランス(CUA)を測定した。

 高尿酸血症の定義は、男性で尿酸値7.0mg/dL 以上、女性で心血管リスク増大のしきい値とされる6.2mg/dL以上として分析を行った。

 その結果、男性では34.1%(n=157)、女性では16.0%(n=97)に高尿酸血症を認めた。

 高尿酸血症群は対照群に対し、有意に年齢が若く、血清クレアチニン、1日尿たんぱく、BMI、中性脂肪が高く、またHDL-Cが低かった。また、尿酸産生量(0.34 vs 0.36mg/kg/h、p<0.01)、尿酸クリアランス(4.3 vs 6.9mL/min、p<0.01)、尿酸クリアランス/クレアチニンクリアランス比(6.9 vs 8.3%、p<0.01)は、高尿酸血症群がいずれも有意に低値だった。尿酸産生量と尿酸クリアランスから高尿酸血症の病型分類を行ったところ、92.1%と大半が排泄低下型だった。

 血清尿酸値を目的変数とした多変量回帰分析を行ったところ、尿酸クリアランスの低下、男性、尿中食塩排泄量、BMI、若年が、高尿酸血症の有意な独立の規定要因として検出された。

 これらの結果から土橋氏らは、高血圧患者では高尿酸血症の合併が多く、高尿酸血症は血圧とは独立した心血管リスクになると報告されていることから、薬物治療による適切な管理が重要であることを指摘、今後、介入試験によって、心血管疾患予防を目的とした尿酸管理のエビデンス構築が望まれるとしていた。