日本透析医学会が2009年に発行した腹膜透析PDガイドラインの認知度は、88%と高率であることが分かった。ガイドライン改定準備委員会が学会会員の施設を対象に行ったアンケート調査で明らかになった。腹膜透析ガイドライン改定準備ワーキンググループのグループ長を務める中山昌明氏(福島県立医科大学)が、横浜で開催された日本透析医学会(JSDT2011)で報告した。

 アンケートは、日本透析医学会の施設名簿からPDの実施が可能な1515施設を対象に、2010年12月に実施した。2011年2月末までに910施設から回答があった。回収率は60%だった。

 アンケートでは、すべての施設を対象とした調査票と、PDを実施している施設を対象とした調査票の2種類を用意した。

 回答施設の内訳は、大学病院が93(10.3%)、国公立病院が208(23.0%)、私立病院が341(37.6%)、診療所が264(29.1%)だった。血液透析(HD)は872施設(96.2%)、PDは629施設(69.4%)、腎移植(RT)は118施設(13.0%)だった。また、PD患者数別では、なしが258施設(28.4%)、10人未満が390施設(43.0%)、10〜30人未満が184施設(20.3%)、30人以上が74施設(8.2%)だった。

 アンケートの結果、PDガイドラインの認知度については、「十分知っている」との回答が32%、「ある程度知っている」は56%で、合わせて88%は「知っている」と回答した。「名称は知っているが内容は知らない」が10%、「知らない」が2%だった。

 PDの実践内容に関する項目では、全体で764件の回答があった。その結果、たとえば残腎機能の測定は、「定期的に実施」が44%、「必要に応じて実施」が44%、「行っていない」が12%となった。また、腹膜透析量の測定は、「定期的に実施」が48%、「必要に応じて実施」が41%、「行っていない」が11%だった。栄養評価についても尋ねているが、「定期的に実施」が28%、「必要に応じて実施」が51%、「行っていない」が21%という結果だった。

 PDに関する調査ではこのほか、併用療法、PET、被嚢性腹膜硬化症(EPS)予防などの実施状況も明らかにした。併用療法(回答716件)は63.8%の施設で実施していたほか、PET(回答682件)では安定期PETを「定期的に実施する」施設が59%と半数を超えていた。また、EPS予防(回答670件)では、PD治療期間を「限定している」と回答した施設が35%、「患者の状況、患者の意思による」との回答が46%などだった。

 今回のアンケート結果は、腹膜透析ガイドライン改定の資料として活用されることになる。

(日経メディカル別冊編集)