進行・再発大腸癌を対象に経口5FU系抗癌剤のS-1イリノテカンベバシズマブを併用する(SIRB)レジメンは、安全に投与できる可能性が明らかとなった。これはフェーズ2試験の中間報告で、10月30日から11月1日まで名古屋市で開催された日本癌治療学会で、国立がんセンター中央病院の山田康秀氏によって発表された。

 S-1とイリノテカンを3週毎に投与するSIRレジメンの奏効率は62.5%で、無増悪生存期間は8.0カ月と有望な結果が得られていることから、SIRBレジメンの有効性と安全性を確認するためにフェーズ2試験が計画されたもの。2007年10月から50人を目標として患者登録を開始し、比較的全身状態の良い成人の進行・再発大腸癌患者を対象に試験は行われている。投与スケジュールは21日を1コースとして、イリノテカン150mg/m2、ベバシズマブ7.5mg/kgを1日目に、S-1は体表面積当たり80mgから120mg/日を1日目から14日目までに投与した。

 中間評価を25人(男性13人)で行った。年齢の中央値は60歳(28-78)で、原発巣占拠部位は結腸(直腸S状部を含む)が13人で、直腸が12人だった。前治療は手術が20人、術後補助化学療法が6人。転移部位は肝臓が15人、肺が12人、リンパ節が9人だった。フォローアップ期間中央値131日(14-253)で、25人中治療が中止されたのは3人だけでいずれも原病の増悪によるものだった。

 有害事象は血液毒性でグレード3以上のものが発現したのは、好中球減少(20%)、白血球減少(12%)、ヘモグロビン減少(4%)だった。非血液毒性は、グレード3以上のものが発現したのは、食欲不振(12%)、下痢(12%)、悪心(4%)、疲労(4%)だった。血液毒性も非血液毒性もグレード4のものはなかった。この結果から山田氏はSIRBレジメンは忍容可能な治療方法だとした。

 今後、集積された50人について、有効性と安全性が調べられる予定だ。