イマチニブ耐性の消化管間質腫瘍(GIST)にイマチニブの増量が有用である可能性が、わが国で行われた小規模な試験で明らかとなった。結果は10月30日から11月1日に名古屋市で開催された日本癌治療学会で北海道大学病院腫瘍センターの小松嘉人氏によって発表された。

 小松氏らは切除不能または転移性病変を有するGIST患者でイマチニブ400mg投与後に病勢進行(PD)した患者を対象にイマチニブ600mgの増量投与(1日1回)する有用性検討試験を行った。症例登録を行い600mg投与を開始し、1週間後にPET検査、4、8、16、24週間後にCT、PET検査を行い、CTで効果判定して、完全奏効(CR)、部分奏効(PR)、安定状態(SD)が得られた患者にはイマチニブ600mgを継続投与した。試験に参加した患者は9人(女性が5人)で、c-Kitに突然変異を持つ患者はエクソン11が6人、エクソン11と17が1人だった。

 試験の結果、RECIST基準による評価では、1人がPR、5人がSDとなり、奏効率は11%、疾患制御率は67%だった。PETによる評価では1人がCR、1人がPR、5人がSDで奏効率は22%、疾患制御率は78%だった。生存期間中央値は113日だった。

 一方、副作用はグレード3の好中球減少症が1人、グレード3のヘモグロビン減少が1人で見られた。

 小松氏は、今回の試験は症例数があまりにも少ないが、イマチニブ、スニチニブの両薬剤に耐性の患者を2人含み、PRが1人で得られ、疾患制御率も67%だったことから、イマチニブ増量はスニチニブ耐性に対する治療薬がない現時点では有用な治療戦略の1つと考えられるとした。