今年8月、ホルモン療法抵抗性の再燃前立腺癌治療薬としてドセタキセルが承認された。使用量は副腎皮質ステロイドとの併用で75mg/m2を3週間に1回投与とされているが、実際の使用状況について、筑波大学泌尿器科の島居徹氏が第46回日本癌治療学会総会で発表した。

 島居氏らが検討したのは、2004年9月から2008年9月までにドセタキセルを投与した28人(平均年齢68.5歳)。投与スケジュールは、ドセタキセル70mg/m23週1回とプレドニゾロン5mg1日2回の併用だった。実施サイクルは平均8.67回、無再発期間は平均7カ月、全生存期間は平均22カ月。有害事象は白血球減少が最も多く75.0%、次いで末梢神経障害43.0%だった。

 また、2007年の日本癌治療学会総会といった、この1年間に開催された学会抄録からドセタキセルの投与成績33報告を抽出し、治療法別に症例数や奏効率、有害事象などを検討した。その結果、奏効率は全体で約50%、無再発期間は6.6カ月だった。50mg/m2以下の低用量投与は、奏効率が明らかに低下していた(p=0.038)。治療法にかかわらず、奏効率と生存期間は相関を示した。

 用量ごとの有害事象を調べたところ、白血球減少が60mg/m2の49%から100mg/m2では88%まで増加するなど、すべての血液毒性が用量の増加につれて増加していた。島居氏は、「自験例でみると白血球数が2000個/mm3以下に減少した期間は平均2.8日と短く、比較的短期間に回復可能だった」と述べ、血液毒性が重篤なものではないことを強調した。