外来化学療法で、抗癌剤による過敏症は患者の命にかかわることもある。これまで、パクリタキセルで過敏症のリスクが高いとされてきたが、同じタキサン系抗癌剤であるドセタキセルでも過敏症が少なからず発生していると、熊本大学医学部附属病院外来化学療法センターの岡本泰子氏が、京都市で開催されている第45回日本癌治療学会総会で報告した。

 現在、パクリタキセルは予防のための前投薬が必須とされているが、ドセタキセルはそうではない。しかし、岡本氏らは、昨年の外来化学療法センター開設から1年間で、ドセタキセル投与中に過敏症が現れ、治療中止となった5例(ドセタキセル全症例数222例、2.25%)を経験した。同期間で、パクリタキセルを投与した248例、またカルボプラチン94例では、投与中の過敏症は経験しなかった。

 過敏症により治療中止となった5症例は、2回目投与時の発現が3例、3回目が1例、6回目が1例だった。パクリタキセルの過敏症については、初回と2回目投与時が多いとされており、同様の傾向がみられた。

 岡本氏は、「当センターでは、過敏症のリスクが高いとされるオキサリプラチン、シスプラチン、ブレオマイシン、メトトレキサートの使用はなかった。ドセタキセルの投与開始から過敏症が現れるまでの時間は全例10分以内で、医療者が10〜15分間は患者の側に待機して観察することにより、補液やステロイドなどによる早期治療が可能だった」と、待機観察の重要性を強調した。