上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子変異を持つ非小細胞肺癌患者へゲフィチニブを連日投与する場合、体表面積の小さな患者では投与量を減らす必要のある可能性が明らかとなった。また、減量しても無増悪生存期間(PFS)中央値に差はなかった。成果は6月15日から17日に神戸市で開催された日本呼吸器学会で、埼玉県立がんセンター呼吸器科の本村泰雄氏によって発表された。

 EGFRに変異を持つ患者ではゲフィチニブによる高い効果が期待され、長期投与が行われる可能性が高いため、副作用をいかに制御していくかが重要になる。研究グループは、ゲフィチニブ連日投与による副作用をレトロスペクティブに検討した。

 対象となったのは、2005年3月から2007年9月までの間に埼玉県立がんセンターでEGFR遺伝子変異の解析を行い、変異が存在してゲフィチニブの投与を受けた52人の非小細胞肺癌患者。ゲフィチニブ250mgを治療中の全期間にわたって連日投与可能だった患者群と、副作用により隔日投与などの減量投与を要した患者群のPFSをレトロスペクティブに解析した。連日投与できた患者は24人で、副作用により減量投与した患者は28人だった。

 解析の結果、ゲフィチニブ連日投与による皮膚障害、肝障害、消化器症状などの主な副作用に関して、体表面積1.50m2以下の患者群では肝障害が高頻度に出現し、その程度も高度になる傾向があった。連日投与群のPFS中央値は10.8カ月で、減量投与群は9.7カ月で差はなかった。