非小細胞肺癌のセカンドライン治療におけるゲフィチニブドセタキセルを比較したV-15-32試験において、ゲフィチニブはドセタキセルよりも良好なQOLを示した。第49回日本肺癌学会総会で、神奈川県立がんセンター呼吸器外科の坪井正博氏が発表した。

 V-15-32試験は、化学療法を施行した進行・転移性または術後再発非小細胞肺癌患者を対象に行われた。参加50施設から490人が登録され、性別や癌種、施設などを基にゲフィチニブ250mg/日投与群とドセタキセル60mg/m2/3週投与群に割り付けられた。

 生存期間は両群間で有意差が認められなかった(p=0.330)ものの、治療成功期間(p<0.001)、奏効率(p=0.009)についてはゲフィチニブ群がドセタキセル群よりも有意に優れていた。坪井氏はさらに、QOLの結果を詳しく紹介した。

 QOLは、5項目から成るFACT-L質問票の総スコアと、身体状況・活動状況・随伴症状の3項目を合計したTOI、随伴症状の3種類で評価した。調査は投与後12週間にわたり、随伴症状は毎週、他のスコアは4週間ごとに行った。

 ベースラインのスコアはいずれも両群で差はなかったが、改善率をみると、総スコアはゲフィチニブ群23.4%、ドセタキセル群13.9%(p=0.023)、TOIはゲフィチニブ群20.5%、ドセタキセル群8.7%(p=0.002)とゲフィチニブ群でより良好な結果が得られた。随伴症状については、両群に差はなかった(p=0.562)。評価項目別に比較したところ、身体症状と活動状況の2項目でゲフィチニブ群がドセタキセル群よりも有意に優れていた(p=0.002)。

 坪井氏は、「随伴症状に差はなかったものの、ゲフィチニブ群はドセタキセル群よりも良好なQOLが得られた。特に『よく眠れる』『現在の生活の質に満足している』など、以前と大差ない生活ができる点を高く評価した患者が多かった」と話した。