シスプラチンと経口5FU系抗癌剤のS-1の併用は、非小細胞肺癌の組織型に関係なく効果を発揮する可能性があることが明らかとなった。未治療進行非小細胞肺癌患者を対象にシスプラチン、S-1の併用投与を行った2つの治験の統合解析データが示されたもの。詳細は、11月13日から14日に北九州市で開催された日本肺癌学会で、静岡県立静岡がんセンターの山本信之氏によって発表された。

 統合解析に利用された2つの臨床試験は、5週間を1サイクルとした臨床試験と3週間を1サイクルとした試験。5週間を1サイクルとした試験は、55人の患者にS-1を80mg/m2の量を1日目から21日まで連続投与し、シスプラチンは60mg/m2を8日目に静注した。試験の結果、1人の完全奏効、25人の部分奏効が得られ、奏効率は47%だった。無増悪生存期間(TTP)中央値は、4.4カ月、生存期間中央値(MST)は11.1カ月だった。一方、3週間を1サイクルとした試験は、55人の患者に、S-1を80mg/m2の量を1日目から14日まで連続投与し、シスプラチンは60mg/m2を1日目に静注した。試験の結果、奏効率は33%、TTP中央値は3.8カ月、MSTは15.9カ月だった。

 この2つの試験を統合し、扁平上皮癌患者(21人)、非扁平上皮癌患者(89人)に分けて調べたところ、無増悪生存期間は、非扁平上皮癌患者が4.4カ月、扁平上皮癌患者が3.8カ月とほぼ同じだった。奏効率も非扁平上皮癌患者が38%、扁平上皮癌患者が48%でほぼ同様だった。全生存期間(OS)については、試験間の差があるため、試験を層とした解析を実施したが、組織型別の有意差は認められなかった。